【「あらゆるゲームはファミコン現象」の訪れ】ていねいに書く雑文~330~20230702

【「あらゆるゲームはファミコン現象」の訪れ】
お母さんがファミコンでもスーファミでもプレステでも、あらゆるTVゲームのことを「ファミコン」と呼ぶ現象について、それがわが身にも来てるなという老いを感じた話。

こないだ、ハヤシライスを妻に作りました。わたしはハヤシライスよりも断然カレーライス派なので、妻用に作りました。わたしは、ハンバーグもオムライスも、デミグラスソースよりもケチャップかけて欲しいタイプです。

さ、話を戻して。
鍋で作るので冷蔵庫には何日間かハヤシライスの作り置きしたルゥがありました。
でも、わたしの中にハヤシライスという単語もビーフシチューという単語も記録されていないようで妻に「今日の晩御飯、カレーにからあげ乗っける?」なんて聞いてしまうわけです。昨日のお昼も「カレーと食パンでいい?」なんて聞き、妻に「ハヤシライスね。」と訂正されました。たぶん、一度もまともに言えてません。

間違えて「カレー」と発するときでも、頭には小鍋に入った「ハヤシライス(のルゥ)」が浮かんでいます。まぁ、見た目は完全にカレーではあるものの、ハヤシライスです。

他にも例があります。きしめんのことをうどんと認識してしまい、同じように「今日のお昼はうどんと・・」と言うと妻に「きしめんね。」と訂正されてしまう。

これのタチが悪いのは、うどんときしめんは見た目も大分違うということに加えて「自分でもけっこう食べるし好きなやつ」であるということ。

自分では一切食べないビーフシチューやハヤシライスとは違って、きしめんは「なじみ」の食べ物なわけです。いや、確かにきしめんにしては細かったけども。

きしめんもビーフシチューもハヤシライスも、全部知ってる単語です。知らない言葉だから、うどんとかカレーとかって言っちゃうならまだ分かるじゃないですか。

知らない言葉は割ときちんと、分かるのになと。たとえば「カーボンニュートラル」を「カウボーイニュートン」なんて風に覚え違えたりはしないわけで。

お母さんだって、ファミコンとプレステを並べたら別のものだと認識するはずです。それでもファミコンと呼んでしまうのは「TVゲームと言えばファミコン」と、自分のメモリーの中に太字で書いてあるからではないでしょうか。決してプレステの項目がないわけではなく。

わたしもそうなのでしょう。ハヤシライスをカレーと言ってしまうのも、きしめんをうどんと言ってしまうのも、カレーやうどんがわたしの辞書の中では太字だからなのです。

それが、老いなのかもしれないなと。頭ではわかっているのに、太字の印象に負けてしまうのを老いと言うのかもしれません。

余談ですが、ハヤシライスはライスとつくだけあって日本発祥のものみたいですよ。ハヤシライスは食事、ビーフシチューはスープ扱い?みたいな感じで、違うもののようです。

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