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いわくつきの池【京都市北区「深泥池」】

京都市北区にある「深泥池(みどろがいけ)」。
有名な都市伝説「タクシー怪談」の発祥の地であり、
京都の心霊スポットいえば必ずここがあがる、いわくつきの池。

タクシー怪談とは

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雨が降る夜、あるタクシーの運転手が一人の若い女性を拾った。長い黒髪の女性だった。
行き先を尋ねると、女性は顔を下に向けたまま「深泥池まで…」とか細い声で言う。  

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運転手は「こんな深夜に深泥池なんて変だな」と不審に思ったが、特に断る理由もないため仕方なく深泥池まで車を走らせた。  

深泥池に到着し、「お客さん、着きましたよ」と、女性に声をかけるも返事がない。バックミラー越しに後ろを覗いた運転手はぞっとした。バックミラーには女性の姿が映っていないのだ。  

驚いてタクシーを急停車させ、後部座席を振り返ると、誰もいないシートが、ぐっしょりと濡れており、女性の長い髪の毛が落ちていた、、、。

というもの。  

このよく聞くベタな怪談の元ネタは「深泥池」の話だそう。

京都のタクシー運転手の間では、深夜に「深泥池まで」と言うお客は乗せなくてもよいというのが暗黙の了解になっているとか、いないとか。  

深泥池にはタクシーの怪談話の他に、

・近くの精神病院の患者が池に入って何人も自殺した

・平安時代に、鬼が出入りしていた

・よく幽霊が目撃される

・池の上を火の玉が飛んでいる

・この池はとても深く“底なし沼”になっているために、この池で自殺した人や事故死した人の遺骸が沈んだままになっている

等、古今様々な噂があるという。

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実際に訪れたのは晴れた日の日中で幽霊もいなかったが、人通り少なく、どこか寂しい印象の景色だった。

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池の傍の大きな病院。

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「深泥池」のそばに何やら石碑と案内板があった。

これによると深泥池は、
氷河期から存在する京都最古の池で、
氷河時代以来の動植物が生息している国の天然記念物らしい。

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この池は3分の1が浮島になっていて、季節によって浮いたり沈んだりしているそうです。浮島がある池は、日本ではかなり珍しいそう。

また、菅原道真が編纂した書物や、紫式部が詠んだ歌にも深泥池が登場するらしい。

心霊スポットとして有名な深泥池。

歴史的にも生物学的にも深い意味を持つ「太古の池」だった。

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