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かいごの基本 使えた便秘アドバイス

仕事中のある日、妻から電話がありました。
知り合いが、お母さんの介護のことで困っている様子。連絡して相談に乗ってあげてと。

 内容は認知症の母親がショートステイに行く前日の朝にトイレで倒れた。便秘で前夜からトイレに何度も行くが排便できてない様子であった。救急車で運ばれ、摘便され帰宅したが、未だトイレに何度も行こうとしており、排便もない。どうしたら良いか、という内容でした。

   大腸1   便がない状態

 

大腸2   便が溜まっている状態


 すぐに私は、情報は少ないため自分の頭の中に仮説を作りました。
 便はまだ直腸、S字結腸に溜まっている。鹿の糞のような水分が少なくコロコロ便。
 方法は腹部マッサージと肛門マッサージの組み合わせが有効かもと。
 仕事終わりに立ち寄ろうと思ったが、妻が行くというので、肛門周りの皮膚の硬さの確認と肛門マッサージの方法を電話で伝えた。

 妻は介護経験はないので何もできなくてもしょうがないと思っていました。
 数時間後、気になり、妻に電話すると、便意が頻回にありトイレに行こうとされたときに、ポータブルトイレに座ってもらい、背中側から肛門付近を触ると私の言った通り、肛門まわりがゴツゴツしていて、誰でもが何かおかしいと感じる感覚だったようです。
 妻は、私が伝えたようにゆっくり肛門まわりを180度順番に抑えて行くと、見事に鹿の糞状態の便が片手程度出たようです。
 周りで見ていた家族が感心していたようです。
 妻は、私に教わったとおりにしただけとと言って帰ってきたようです。

 仕事終わりに私も様子を見に行くとベッドで休まれていました。
 家族に話を聞くとその後は、トイレに頻回に行っていないし、妻の差し入れの飲むヨーグルトを一本飲んだそうです。


 
 ▼お年寄りの特徴として
    便秘しやすい
    水分摂りにくい
    食事量が少ない
    蠕動運動弱い
    腹圧がかかりにくい
    血圧が下がりやすい

 今回の仮説の続き
 水分摂取量も少ないのに、腸の中でも便が長時間排泄されず、水分だけ奪われ、コロコロ便が出来上がり、その上にどんどん便が溜まっていった。
 そこを肛門マッサージされ、コロコロ便の蓋がとれた状態になって、便意がなくなったと考えます。
 その証拠に次の朝にポータブルトイレに座ろうとした瞬間にリハパンのパッド上に便が出たらしいです。自然と腹圧がかかり、校門付近の便が押し出されたのでしょう。

 ほとんどのお年よりが、こういったケースから下剤に頼りだし、介護者はケアが大変になっていきます。
 腸活のための食生活、トイレに行く習慣を身につけましょう。

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