【アルバイト・パート募集!】自死・自殺の問題に取り組むSottoが求めるファンドレイジングをサポートするチャレンジングなアシスタント。Sottoが求人するワケとは。
認定NPO法人 京都自死・自殺相談センター(愛称 Sotto (そっと) )は、自死・自殺にまつわる苦悩を抱える方のための相談窓口として2010年に設立されました。昨年度は、死にたい気持ちを抱える方々から3,300件以上の相談が寄せられました。
このたび、運営基盤をより強固にするためにファンドレイジングや広報発信の業務をサポートしてくださる人材との出会いを探しています。
そんな思いをもつ方はぜひSottoで一緒に働きませんか。
求人に関して、代表の竹本さんと、ファンドレイジング部門のマネージャーである中川さんに、Sottoが大切にしていること、期待する人材像、業務内容などについて話を聞きます。
求人の詳細やご応募は下記サイトをご確認ください。
「死にたい」は、誰にでも起こりうるもの
竹本:Sotto の活動は「心の居場所づくり」をモットーにしています。言い替えるなら、死にたいと思いつめるとき、その孤独による辛さをやわらげることを目的にしています。
竹本:一般的なことで言えば、死ぬか、死なないかというところにのみ焦点が当てられがちです。しかし、相談者が訴えたいのは、死にたいと思うほど、辛く抱えきれない悩みがあり、その悩みがそれだけ重大で深刻なことなのだということです。その想いに本当の意味で向き合い応えようとするならば、自ずと、死ぬか死なないかということにはとらわれなくなるのかと思います。
竹本:死にたいと思わずにいられない心情や状況というのは、誰にでも起こりうるもので、深刻さの度合いに差はあれど、生きている限りまったく無縁でいられることのほうが稀かもしれません。
私たちは生きていれば、どんな気持ちにもなるし、どんな行為でもしてしまう。自分もだし、相手もそう。「死にたい」というのも、色々ある気持ちの一つ。良いも悪いもない。そんな人間観をもっています。
竹本:Sottoは相談された悩み事に対して肩代わりをしたり解決策を提示することはできません。ただ、死にたいと思いつめるとき、そこに誰にもわかってもらえない孤独による辛さがあるのなら、せめてその孤独をやわらげたい、その心のそばに居られるようにと努めています。
悩み相談に限らず、わかってほしいことをわかってもらえないことほど、もどかしくやるせないことはありません。絶望的に思いつめている状況であればなおさらです。
不安や孤独に苛まれるときこそ、わかってほしいことを、わかってくれようとしてくれる存在に触れられることは心強く安心できる、もっと言えば、自分は居てもいいのだとも思える、そんなきっかけにすらなり得るのだと感じています。
年間3,000件を超える相談
竹本:死にたい想いを抱える方のための相談事業として「電話相談」「メール相談」を中心に「居場所づくり」活動も行っています。
自死・自殺のご遺族や、大切な人を自死で亡くされた方に向けて個別面談による取り組みや、広く社会に対して自死・自殺にまつわる発信のためにシンポジウムを開催しています。
竹本:少し前ですが、死にたい気持ちを抱えた経験をもつ俳優の高知東生さんと自死・自殺のことについて話をしました。そのときの様子や動画をまとめていますのでぜひ見てほしいです。
竹本:あとは、Sottoで活動するための専門的なボランティアを養成する連続講座や、対人支援を学びたい方への出前研修を行なっています。
竹本:昨年度は、メール相談では過去最高の2,434件の相談を受けることができました。電話相談に関しても948件の相談を受け付け、合計で年間3,300件以上の相談活動を実施することができました。
「死にたい」をこぼせる場所
中川:私は大学を卒業して、青少年の支援に関わる仕事に就きました。その後、大学院に通うこととなり少し時間ができたので何かボランティアとして活動したいなと思い、Sottoに関わりだしました。
中川:対人支援には関心はありましたが、特に自殺に強い興味があったわけではありません。NPOの運営も学びたいと思っていたので、大学院でたまたま活動説明会に参加して、設立5年目で若い人たちが活動の主軸を担っている団体に興味を持ったのがきっかけです。
中川:私は電話相談のボランティアから活動をはじめたのですが、相談を聴くなかで「死にたい」想いに向き合ってもらえる居場所が、この社会にはほとんどないことを痛感するようになりました。
「死にたい」って、家族や友人など距離の近い人には、心配をかけたくないと思って言えないことも多いです。また、話した後に関係性が変わってしまう怖さもあります。ずっと死にたい気持ちのままでいることは、相手に迷惑がかかったり、見放されてしまうのじゃないかという不安や怖さもあると思うんです。
精神科医やカウンセリングは敷居が高かったり、入院措置が嫌で話せないと言われる方も多くいました。自分で悶々と背負い続けてしまう。そうすると、より一層、死にたい想いは心の奥の深いところで閉じ込められて大きくなっていくように感じます。
だから、Sottoのように「死にたい」想いを話せる場所、話した気持ちをどんな時でも、とことん大切に扱ってくれる場所があることは、とても大切なことだと思います。
中川:SNSの投稿などで「話を聴くだけでは意味がない」と言われることがあります。確かに、食糧支援や金銭的支援など課題解決を目指すことは大切です。
ただ、本当につらくて限界を感じているとき、解決のための支援や励ましが余計につらくのしかかってくることがあると思います。想像が遠く及ばないほど絶望的な孤独のなかにいる人にかける励ましや、変化を期待するまなざしは、かえってその人のわかってほしい気持ちと距離ができ、孤独感をより一層深めることにもつながると思っています。
私たちSottoに出来ることは相手のわかってほしい気持ちを「聴くこと」です。それは、その人の死にたいほど、痛くて苦しくて叫びたくなるような混沌とした気持ちを無視せず、否定せず、真摯に受け取って関わっていく存在で居続けることです。
相談のなかで「初めて自分の気持ちを分かってもらえた。気持ちが楽になった」と仰っていただいたことは幾度となくあります。自分の気持ちを分かってくれる人、分かろうとしてくれる人がいるという経験によって、絶望的な孤独感やどうしようもない苦悩が和らぐことを実感しています。
社会との橋渡し
中川:たくさんの相談者の声を通してSottoの活動は社会にとって必要なことだと強く感じるようになりました。一方で、まだまだ資金の面で活動基盤が弱いです。Sottoが継続して活動できるようにファンドレイジングを中心に、広報や発信の業務に取り組んでいます。
中川:企業さまから寄付をいただくこともありますが、アポを取って営業にいくようなことはしていません。
ファンドレイジングとは、私は「橋渡し」だと考えています。「自死自殺の問題を放っておけない」「自分も何か力になりたい」と感じている方と、Sottoとの橋渡しを担いたい。そのような想いで取り組んでいます。
今回の求人は、現在、私が中心となって取り組んでいるファンドレイジングや広報発信のサポート業務です。
中川:例えば、寄付者管理や寄付者とのコミュニケーション、広報の事務作業や、SNSやプレスリリースの投稿などになります。
中川:基本的にはファンドレイジングや広報の仕事のアシスタント、サポートを担っていただく形になるかと思います。ですので、未経験でも大丈夫です。私も試行錯誤しながらやっていますので、一緒に協力しながら失敗も成功も積み重ねていければ良いなと思っています。
ゴミが落ちてたら拾う、仲間が困ってたら手伝う。そんな人と出会いたい
中川:Sottoの考えや活動に「いいね!」と感じてくれることは必須です。
期待することとしては、仕事をただこなすだけでなく、ファンドレイジングをやる意味や意義についても共感してもらいたいです。
竹本:あと、企業のように組織体制がしっかりと整っているような団体ではありません。有償の事務局員数人で経理や活動をコーディネートしています。働いている人員が少ないので、突然色んなタスクが降ってくることもあります。
竹本:なので、雪かき仕事が苦にならないような方が向いているかもしれません。ゴミが落ちてたら拾う、仲間が困ってたら手伝う。誰がやるのかはっきりと決まってない仕事を積極的に拾ってしまうような人の方が向いているようには思います。
なんで私がやらないといけないの…と思うような場面もあるかもしれません。そんなときでも、「嫌だけど誰もやらないならやります!」と前向きに言ってくれるような人が理想です。もちろん、業務の範囲内に限ったことです。
竹本:Sottoに対するリスペクトをもって欲しいなと感じています。というのも、ボランティア団体だから専門性が軽く感じられる傾向にあります。
「死にたい」という自殺念慮に対して、Sottoの姿勢や関わり方は精神医療やカウンセラーとは違います。それぞれの専門性からの多様なアプローチは重要です。
Sottoは、NPOとはいえども、自死・自殺にまつわる苦悩に本気で向き合う団体なんだと誇りをもって一緒に働いて欲しいと思います。
アルバイト・パートの求人詳細
求人の詳細やご応募は下記サイトをご確認ください。
Sottoの活動や思いに共感してくださる方からのご応募お待ちしております!
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