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洋酒コレクターが終活してわかったこと

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洋酒コレクターが終活してわかったこと①

洋酒コレクターが終活してわかったこと①

 コレクターというものは何の因果なのだろうか。なにかしらのモノを大量に集めてしまうなんて。

 本人にとって、コレクションは宝の山。しかし他の家族や同居人は必ずしも同じ趣味や価値観を持っているとは限らない。多くの場合はその逆だ。その場合悲しいかな、素晴らしいコレクションも全く価値のない、ただの「ゴミ溜め」となってしまう。

 そしてコレクターもやがて歳をとる。いつかは死を迎える。

 今も昔も死者

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洋酒コレクターが終活してわかったこと②

洋酒コレクターが終活してわかったこと②

 

 私は洋酒コレクターである。

 メインはスコッチのシングルモルトウイスキー、それもボトラーズもので、それ以外にオフィシャルもの、ブレンディッド、ジャパニーズなどのウイスキーと、ラム、コニャック、グラッパ、マールなどのスピリッツも多少集めている。同胞以外には全く興味の無いカタカナの羅列だろう。無視して結構。

 当時住んでいた家では、ボトルの入ったダンボール箱を2階にある自室に置くようにして

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洋酒コレクターが終活してわかったこと③

洋酒コレクターが終活してわかったこと③

 ここで前回の話を整理しておこう。

1. 買取業者に売却
○メリット:比較的手間いらずで儲かる
×デメリット:味見できない
→味見は絶対なので却下

2. 遺品整理業者に依頼
→生きているため却下

3. 縁のあるコレクターに譲る
○メリット:コレクションが生かされる
×デメリット:心情的に意外に難しい
→残念ながら断られた

 いろいろ思いつめた末、次のようなことも考えた。

4. 一部味見し

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洋酒コレクターが終活してわかったこと④

洋酒コレクターの終活方法とそれぞれ向いた人をまとめてみた。

1. 買取業者に売却するのが向いている人
→味に興味なく手間なく儲けたい人。例えば、ラベルやボトルに興味がある人、本数を集めることに興味がある人、病気などの理由で飲めなくなってしまった人など。

2. 遺品整理業者に依頼するのが向いている人
→一軒丸ごと整理したい人。例えば、離れて住んでいる遺族。

3. 縁のあるコレクターに譲るのが向

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