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いきなり企画に配属された、新卒1年目をふりかえる

hiro

去年の4月に新卒でfreeeに入社し、10月からカスタマーサクセスのヘルプページ企画に配属され、ちょうど半年が経ちました。名前の通りですが、freeeのヘルプページに関わる企画をしています。

新卒でいきなり企画というポジションに配属されるのは、freee的にも、世の中的にも、少し珍しいキャリアかなと思います。

せっかくなので、いまのポジションで経験したことと、それによって得たものを、“新卒1年目の終わり”という節目のタイミングで振り返ってみようと思います!

はじめて取り組んだ企画

はじめて取り組んだのは、口座が同期できない時の対処方法というヘルプページの本文の改善です。

freeeのプロダクトに馴染みがない方は、「口座を同期とは.....?」となってしまうと思うので、少し前提をお話しします。

会計ソフトのfreeeと銀行口座やクレジットカードを連携させると、利用明細がfreeeに自動的に取り込まれ、ワンクリックで会計データにすることができます。この便利な連携機能のことを「同期」と呼んでいますが、今回のヘルプページは、同期しようとしてもエラーになってしまうとき(通称:同期エラー)の対処方法が書かれているページになります。

ヘルプページの本文の改善は、サポートデスクへの問い合わせを削減するのが目的なのですが、サポートデスクにくる問い合わせの中で、「問い合わせ数が多く、解決率が低い」筆頭がこの同期エラーになります。

つまり、同期エラーは多くのユーザーが体験しているのにもかかわらず、あんまり自己解決できていないジャンル、平たくいうと「一番なんとかしないといけないジャンル」です。

なので、同期エラーの解消方法を書いている口座が同期できない時の対処方法というヘルプページを大幅に改善する必要がありました。

実際にどんな風に改善したかというと、
(before)様々なエラーに対して画一的な対処方法しか書いていない→(after)各エラーごとに詳細な説明が書いてある
ようにしました。

「口座が同期できない時の対処方法」の改善前の画面。エラーの原因のチェックリストがある。
改善前の画面。エラーの原因のチェックリストがある。どんなエラーに対しても、これを見ながら自己診断します。
改善後の画面。プロダクトに表示されるエラーメッセージを1つ1つ載せて、それぞれの原因と解決方法をくわしく解説している。
改善後の画面。プロダクトに表示されるエラーメッセージを1つ1つ載せて、それぞれの原因と解決方法をくわしく解説しています。

この改善によって無事、年間で約1000件の問い合わせ削減のインパクトが生まれた🎉のですが、その過程では、大いに初心者への洗礼を浴びるものになりました.....。

議論のUターンが続き、しんどくなっていく

実際にこの企画を進める中で、うまくいかなかったことを中心に振り返ってみます。

まず、出だしだけは勢いがありました。笑
というのも、ヘルプページ企画に配属される前に、お客さまに直接freeeの使い方をお伝えするような業務をしていて、その中で同期の案内をしていたからです。

そのときの経験から、「”なんでエラーが起きているのか”をユーザーが理解できるように、同期の根本的な仕組みを説明したスライド資料を載せよう」と思い、実際にその資料を作り始めていました。
自分の中では「なぜその内容にするのか」「なぜスライド資料なのか」という意図はあったのですが、それをマネージャーに壁打ちしにいくと、

「freee社内の人ならまだしも、ユーザーが同期の仕組みを知る必要ってほんとにあるの?」
「freeeを契約してはじめて口座を同期しようとしてエラーになる人と、普段ふつうに同期して使ってるけどエラーが出ている人、がいるけど、両者におなじ情報を伝えるべきなの?」

上記のようなフィードバックをもらい、なかなか「よし、その方向でやってみよう」と言ってもらえず、何回壁打ちしにいっても、議論が根本的なところに戻っていく(=Uターンしていく)状態が続いていました。

上記のようになかなか物事が前に進まないので、成果も出せないし、成長も感じられない時期が続きました(この記事では扱いませんが、ヘルプの本文の改善以外にも企画をいくつか持っていて、そっちも同じようにうまく進められなかった)。

そんな中、例えばセールスでガンガン商談して成果を出している同期の話を聞いたりすると、「自分はこれでいいのかな....」と不安になっていました。

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Uターンしていた理由

お手上げ状態になっていた私に、マネージャーが「企画にはある一定の”進め方”がある」と教えてくれました。それは以下の①〜⑦の手順です。

①テーマの設定
②現状把握
③課題の洗い出し
④取り組む課題の固定
⑤打ち手に必要な要素の整理(要件定義)
⑥打ち手のアウトプット
⑦効果測定

つまるところ大切なのは、「その企画で取り組む課題を明確にする→その課題にインパクトがあるような打ち手を考える」という順番で進めることで、そうしないと、「なんのための打ち手なのか?」がボヤけてしまい、いざ蓋を開けてみたらインパクトが出なかった、ということになりかねない、とのことでした。

これを踏まえて、自分の進め方を振り返ってみます。

たしかに、「なんでエラーが起きているのかがユーザーに伝わり切っていないこと」は課題の一つでした。ですが、「自己解決を促進し問い合わせを減らす」という目的に対して、本当にインパクトがあるかどうかは考えられていませんでした。

上記の進め方でいうと、④⑤の検討が不十分なままに⑥に進んでいるから、議論がUターンしていたということになります。

その後、分析を進めた結果、今回の企画で真にフォーカスするべき課題は「エラーごとにユーザーのとるべきアクションが違うのに、エラーごとの説明になっていないこと」だと分かりました。

よって、⑥の打ち手のアウトプットの要件は「エラーごとにとるべきアクションがわかるヘルプページにすること」となります。

そこから先はスルスルと進みました。
開発側に全てのエラーを再現する方法を教えてもらう→自分のデモアカウントで1つ1つ再現→詳しい人に聞きながら、各エラーの解消方法を1つ1つ丁寧に書く→リリースという流れでした。

────こうして、今回の企画で、③〜⑤の”課題”をどれだけ確度高く整理しきれるかが大切、ということを身を持って学びました。

また、このときから、企画の仕事は、「前から順番に」「じっくり時間をかけて」進めていくもの、という意識が生まれてきます。この意識があると、「企画は時間がかかるもの」という、いい意味での割り切りが生まれるので、上記で書いた「すぐに成果がでないことへの不安は薄くなっていきます

そして、成果という面において、この「出るまでにかかる時間」に加え、そもそも成果自体の性質も他の職種とは異なるのでは....?ということに気付いていきました。

次の章で企画という仕事における成果について、もう少し踏み込んで考えてみます。

企画における成果の出し方

先ほど、「セールスをしている同期と比較すると、自分は成果がだせていない気がして不安だった」と書きましたが、セールス職と企画職を「成果の出し方」という切り口で比較してみます。

セールス職は、ひとつのクオーターで売り上げ目標が定められていて、成果は「目標を◯◯%達成した」ような形になり、次のクオーターになればそれがリセットされ、また0から売り上げを伸ばしていきます。
一方、企画職は一定期間で1つの企画にじっくり取り組み、その末に出したアウトプットが成果になりますが、その成果はクオーターが進んでもリセットされることは少ないです。

今回のヘルプページの本文の改善でいうと、今後誰かが抜本的な修正をしない限り、今回改善した状態が続きます。つまり”アウトプット(=成果)の持続時間が長い”ということになります。

さらに、「影響を及ぼす人の数」という観点でも考えてみます。セールスは商談をした数のお客さまの数が、そのまま自分のアウトプットによって影響を及ぼすことのできる人の数になります。
一方、今回の企画でいうと、影響を及ぼす人はfreee会計を使っているユーザーほぼ全員になります(同期はfreeeのコア機能の一つなので、多くの方が使っています)。つまり”アウトプット(=成果)の影響範囲が広い”ともいえそうです。

このように、企画職で作る成果は、「持続時間の長さと影響範囲の広さ」が特徴になっていることに気がつきました。

改めてまとめると、成果には2つの種類があるということです。名前を付けるとすると、「フロー型の成果ストック型の成果」という感じでしょうか。フロー型の成果は、”一定時間が経てばリセットされる”ような成果のイメージで、ストック型の成果は”時間が経ってもリセットされない”または”蓄積されつづける”ようなイメージです。企画においては、「ストック型の成果」になることが多い、ということです。

────このように、成果への到達スピードだけではなく、そもそも成果の出し方も違うんだ、ということに気付き、このあたりから目の前の仕事に地に足をつけて取り組めるようになってきました。

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まだいくらでも壁がある

こうして、企画の仕事の進め方を学び、成果の出し方の特徴に気付き、やっと企画人としてのスタートラインに立てたかな...?くらいの状態になりました。

で、いまはというと、以前より少し難易度の高い企画を与えてもらっていて、また四苦八苦しながら取り組んでいます.....w

具体的には、進め方①〜⑦のほぼすべての過程において他の職種の人を巻き込まないといけなかったり、②の現状把握でSQL(データ分析の言語)が必要になったり、③の課題の洗い出しで、まともにやると莫大な時間がかかるパターンの企画だったり.....。

まだまだ乗り越えるべき壁があります。

今後に向けて

さて、新卒1年目の後半を企画職として色々つまづきながら働いてきたわけですが、企画職に対して

・仕事をする上で必要なスキルやナレッジが言語化されにくい
・それゆえ、他の職種に比べると、自立して仕事ができるようになるまでにかなり時間を必要とする

という課題感を感じています。

なので、「今後freeeの企画職に配属される人にとって、少しでもショートカットができるように、企画職におけるスキルやナレッジを言語化しておきたい」という気持ちがありました。

ただそれは、自分が“一人前”になってからだなと思っていましたが、「自転車に乗れるようになると、自転車に乗る前の感覚を忘れてしまう」ような感じでしょうか.......ある程度成長するとはじめたての感覚が失われてしまいます。
初心者の感覚が残っている今だからこそ書けることもあるかなと思い、あえてこのタイミングで今回のnoteを書くことにしました。

今後はもっと企画人としてレベルアップしつつ、企画に必要なスキルを網羅的な言語化を目指していきたいと思います。いまの段階でぼんやりと見えているのは以下で、これからもっともっと深ぼって解像度を上げていきたいです。

企画に必要なスキルをまとめた表
企画に必要なスキル(っぽいもの)

ここまでお読みいただきありがとうございました!

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この記事は、「あえ共freee」というマガジンに投稿するために書いたものです。freeeでは色んなことを"あえて"共有しています。
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freeeのカスタマーサクセスで企画をしています(新卒2年目)/仕事の振り返りを定期的に書いています。つまづいたところも包み隠さず共有して、ストーリーとして面白い記事を書くことを心がけています🐣