賢いは作れる!①〜抽象化と具体化の往来〜

身の回りに賢い人って沢山いませんか?
なんであの人達は賢くて、話していてもふとした時に知性を感じられるのだろう?なぜ自分のアウトプットとは大きな差がでるのだろう?
この連載では一般的な知能の人が上位1%の賢い人達に近づくために、実行するだけで近づけるためのノウハウを研究していきたいと思います。
第一回賢いは作れる!今回は抽象化と具体化についてお伝えしたいと思います。
具体化や具体的に〜はよく聞くけど抽象化って必要なの?
それがとても大切なんです!
賢い人は意識的に高頻度でやっています。
是非抽象化の概念をみなさんの中にインストールして賢いを作ってくださいね!

なぜ抽象化?抽象化って何?

<抽象化の意味>
抽象化(ちゅうしょうか、英: Abstraction、独: Abstraktion)とは、思考における手法のひとつで、対象から注目すべき要素を重点的に抜き出して他は無視する方法である。
というのが辞書通りの意味ですね。
うーん。。。このままでは全く日常生活に活かせる気がしませんね。

<抽象化はみんな自然にやってること>
「ローソンで昼ごはんに食べるパン買ってきて」とあなたがお遣いを依頼されたとしましょう。
ですが500m近くにファミリーマートがあったとします。あなたはファミリーマートに行きますか?
そこでは抽象化のロジックが働きます
『ローソン=コンビニ』さらに言えば『コンビニ=何かものが買うことのできる場所』とさらに抽象度を高めてより近所にあって商品が豊富で安いスーパーで買い物をするかもしれませんね。
このようにより高い視点に立って本質を抜き出して再定義することこそを抽象化と呼びます。

<アフリカ人とコンドーム>
嘘か本当かはわかりませんが、抽象化ができていないことの事例として最適なのでアフリカでのコンドームの配布の話を取り上げます。以下はアフリカでAIDSの感染拡大防止のためにコンドームを配ったお話です。
コンドームを配る際に男性器に見立てて木の棒にコンドームをかぶせて、こうやって使うんですよと伝えコンドームを配りました。それでもAIDSの感染が拡大しつづけており、なぜかと思い調査しました。するとアフリカ人は木の棒にコンドームをかぶせてインテリア・呪術的用具として、『木の棒にコンドームをかぶせるだけで避妊ができる』とそのまま受取ってコンドームを適切に使っていなかったというオチですね。
言われた言葉を抽象化せずに額面通り受け取ってしまうという例ですね。
私達はこれを笑うことはできません。

<抽象化を適切にできるとこんないいことあるよ>
上の例で抽象化をすると上の例では『コンドームは男性器にかぶせて避妊するもの』です。さらに抽象化すると、『コンドームはゴムでできた伸縮性のある袋』となり水風船にしたり、防水のために緊急的にスマホカバーにしたりすることができますよね。
このように抽象化することで1つのモノに対してより広い視点(選択肢)を得ることができるようになります。すると別の使い方をする選択肢が増えていきます。より本質的なことに気づくことができるということですね。
抽象化は学校では教えてもらえないことでした。
四角形の面積のを求める公式は四角形の面積を求めるためだけのもので、
三角形の定理は三角形の面積を求めるだけのものでした。
国語は国語を学ぶためだけのもので算数は算数を学ぶためだけのものです。
しかし、抽象化ができると四角形の面積の求め方を知っているだけで三角形の面積を求めることができるようになります。
三角形は四角形を半分に割ったものだけだとなるからです。
底辺×高さ÷2=三角形の面積なのです。

抽象化が適切にできる人間は四角形の面積の求め方を知るだけで、
三角形の面積も分かります。
つまり抽象化のできる人間は1をもって10を知ることができるのです。


抽象化と具体化について

<抽象化が悪く言われ過ぎてます>
小学校から義務教育を9年間、高校・大学と勉強した中でしばしば言われたことがあります。「具体的に言うと?」「抽象的過ぎて具体的でない」「例を挙げてください」など具体化を求めることです。
「具体的かつ簡潔に」。これが世の中の多くの人が刷り込まれている価値観です。
具体・簡潔至上主義の教育の中では『抽象化が曖昧で悪いこと』のように扱われてきたように思います。
このままではマニュアルに書いてあることを忠実に実行するだけの機械になってしまいますよね。
抽象化とは決して曖昧にすることではなく、レイヤー(視点)を上げて本質を抽出するということに他ならないのです。

<コミュニケーションには適切な深度の抽象化と具体化が必要なのです>
とは言え抽象化ばかりしているだけでは伝わらないことも多くあります。
大切なのは抽象化と具体化を相手によって行き来することなのです。基本的に相手に寄り添って、相手に伝わるやり方でとコミュニケーションを取ることがベストな方法です。
抽象的なことを言うだけでは相手に上手く伝わらないことも多くあります。

コンドームの例を取り上げ、抽象的に言うと『伸縮性のあるゴムの袋なんですよ』と言っても使い方に悩むでしょう。
逆に具体性を上げすぎると『男女の性交の際には数種類の薬品を配合し強度や均一化され天然ゴムラテックスをガラスで成形したものであるところのコンドームをプラスチックの正方形の袋に入っている容器から取り出し、巻かれている方向を裏表間違えずに男性器に先端にあてがいゴムリングを男性器の根本の方向に向かって滑らせるように装着するものです』と言ったところで???となることが多いです。
ちなみにまだまだ具体性を上げることはできますがそれはまたの機会にゆずります。
というふうに抽象的・具体的であればあるほど良いわけではなく、相手に応じて適切な深度・レイヤーでの抽象化と具体化が必要なのです。

<議事録作っといてから発生する抽象化のミス>
適切でないレイヤーで伝えないとコミュニケーションエラーが生じてしまいます。例えば「議事録つくっておいて」です。
上司「議事録つくっておいて」
部下「わかりました」
一時間後〜部下「議事録作りました。どうぞ。」
上司「議事録つくってと言われて作るだけのやつがいるか!」
部下「はい、申し訳ございません(えー。。作ってって言うてたやん。。)」

お分かりの通り上司は「議事録つくっておいて=会議後の資料とその処理を全てやっておいて欲しい」という意味で投げかけたのです。
部下は抽象化せずにそのままで捉えたことによりコミュニケーションエラーが起こってしまったのですね。
もちろん上司はより具体的に言う必要がありましたし、部下は抽象化が不足していました。

つまり適切なレイヤーでのコミュニケーションをしなければコミュニケーションエラーが起こるので、相手に応じて適切なレイヤーでのコミュニケーションが必要だということです。

抽象化と具体化を意識的に行き来しよう

<抽象化と具体化の行き来はみんな自然にやってること>
日常生活において抽象化と具体化の往来は皆さんが自然にやっていることだと思います。お遣いを頼まれた時、コンドームを装着する時、上司に議事録を依頼された時、色んなケースがあります。
常日頃から本質を抽出して定義しなおすということをやっているはずなのです。では上位1%の人と何が違うのでしょうか?

<深度メーターを持つこと>
では上位1%の人と何が違うのかということについて考えてみましょう。
それは『抽象性と具体性の深度メーターを持っているかどうか』です。
抽象と具体の今自分はどのあたりにいるのかを確認することです。

そしてその抽象と具体の間を意図的に行き来することこそが大切なのです。

同じことについて考えていると人間の考えはどんどん具体方面に深まってしまいますので、そういう時は意図的に抽象化することで目的をもう一度見直して考えてみると、より本質的で効率的な部分を考えることができます。

初めは時間がかかっても仕方がないと思います。
意図的に抽象化と具体化の往来をすることで考えが磨かれていき、間違ったアウトプットをする可能性が減ってきます。
それが上位1%の人達への道です。
適切なレイヤーでの思考・適切なレイヤーでのコミュニケーション。
これが上位1%の人々がやっている抽象化と具体化の正体なのです。

第一回『賢いは作れる!』は具体化と抽象化とそのメーターを持つことでした。

参考図書
こちらはこの記事を書く際に参考にした書籍です。
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抽象化に興味を持たれた方は是非読んでみてください。
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抽象化と具体化の往復のトレーニングにぴったりなメモメソッド。
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まだ読まれていない方は是非ご一読ください。

この記事についてのご意見や感想があれば是非お待ちしています。
それでは頑張って賢いを作っていきましょう!

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