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記野式:サクッと!ゲーム業界講座 8月前半号

こんにちは。8月に突入しましたが、7月に続き猛暑がすごいですね。台風が2個も…暑いだけでもうおなかいっぱいです!来月行われる東京ゲームショウ(TGS)の頃には落ち着いているといいんですが…。

まえがきでは、今話題となっているハリウッド映像業界のストライキについて書いてみました。映像コンテンツの製作に遅れが出ていたり、リリースされた映画のプロモーションに主役が不在だったり…いろいろな問題が続いています。その背景も含めてまとめてみましたので読んでみてください。

さて、いつも通りイギリス週間ランキングから、と言いたいところですが、7月後半号に間に合わなかったCircana(旧NPD)の6月アメリカ市場報告から始めます。

また、日系大手の2022年度(2022年4月~2023年3月)の通年決算もまとめてみましたのでこちらも読んでくださいね!

本記事での為替レートは1ドル=144円で計算しています。


<記野式まえがき:アメリカ/ハリウッド映像業界のストライキの話>

Twitterでも報告しましたが(あ、今はXでポストしたっていうんですね!笑)、アメリカの映像業界はストライキによる様々な問題が起こっています。

日本で7月21日に公開された『Mission Impossible Dead Reckoning Part One(ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE)』の宣伝に来日する予定だったTom Cruise が急遽来なくなったり、8月11日公開の『Barbie(バービー)』のMargot Robbie も来日しないことになったりと、日本のファンにとっても影響が大きいのです。

一体どういうことなのか少しお話ししましょう。

5月には、映画やドラマなどの脚本家たちの組合である全米脚本家組合(WGA:The Writers Guild of America)が、7月にはそれに追随して俳優たちの組合である映画俳優組合 - アメリカ・テレビ・ラジオ芸術家連盟(SAG-AFTRA:Screen Actors Guild American Federation of Television and Radio Artists)もストライキに入りました。

このストライキにより、脚本家はもちろん、16万人にのぼる組合員である俳優たちは仕事をキャンセルしなくてはならなくなりました。映画やTVシリーズの出演はもちろん、宣伝活動やイベントへの出席もです。

出来上がった映像コンテンツの宣伝活動はもとより、現在進行中やクランクインしようとしていたコンテンツ製作がすべてストップしてしまっていますから、ハリウッドでは時間が止まってしまっているのです。今後予定されている映画やドラマのリリースにも大きく影響を及ぼすのは必至です。

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