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なぜお金にならなくても手間が多くても地域活動をしたいのか

 一昨年から地元・東京都国分寺市で地域活動をしている。始めたきっかけはコロナ禍だ。国分寺から出なくなり暇を持て余していたが、せっかくこんなに長い時間いるのなら地元で楽しいことをしようと思い、市報を見たりググったりして市民団体やコミュニティなど活動できる場を探した。

 その結果、国分寺市が主催する連続講座「こくカレ」や都立庭園のボランティアガイドを見つけたので参加することにした。

こくカレ
都立庭園

 「こくカレ」に参加するようになると知り合いが急速に増えて関わる団体やイベントが増えた。自ら予定を入れなくても勝手に予定が入ってくる。いまや国分寺にズブズブ。地域密着型とはまさにこの状況である。あー今月暇とはならない。

 ここ数日、地域活動を精力的に行っている方々と話した。「お金にならないのに地域活動ばかりしているんだよね(笑)」と話す方がいたが、それは決して皮肉ではない。楽しそうに笑ってた。その姿を見て、本当にそうだよなぁと思って頷いた。

 地域活動は面倒なことが多い。仕事や家事の合間に集まったり企画を考えたり。メンバーとの連絡も意外に多く、調べることも多い。「あぁ、めんどっ!」となるときもしばしば。時間も手間もかかるのに、面白いほどお金にならない。


 なのになぜやるのか。
 それはやっぱり楽しいからだ。
 この一言に尽きる。


 同じまちという共通点だけで集まった人が知り合いになり、一緒になってよりよくなろうと取り組む。仕事以外で複数で協力し合い、没頭する機会なんて大人にとっては非常に稀だ。かといって、学生や会社のように毎日会うわけではないから程よい距離感を保て、さらりとした関係性を築ける。利益や忖度などは皆無で夢中になって取り組める。これってちょうどいい青春じゃない?青春アゲインだ。

 何よりも、地元に知り合いが増えると心強い。私もそうだが地域活動をしているとまちで知り合いに会う機会が多く、すぐに他人が知り合いになる。初めて行くイベントや場所でも「きっと誰かいるだろう」「知らない人でも知り合いになる」と思うから足を運びやすい。こんな具合で知り合いが増えることが当たり前になると、常に人と繋がっている感覚が生まれて安心感を覚える。この点が地域活動の最たる魅力なのだと思う。

 遠すぎず近すぎない関係性は団体行動が嫌いな人でも馴染みやすいと感じる。実際に私がそうだから。もし人に会うのがだるければ無理して行かなくてもいい。そもそも任意でやっているから強制力がないので自分のペースでやっても責められはしない。地域によってはあるかもしれないから関わり方にを気をつけないといけないけど、そういう地域ならあらかじめリスクヘッジを考えておくといい。

 知り合いが勝手に増え、みんなで協力し合って何かに没頭し、笑い合い、時には熱くなって意見交換する。でも義務ではないから自分に合うペースで携われる。極端に言えば地域活動はお金がかからない最高の遊びだと思う。だから、お金にならなくても手間がかかっても、地域活動にハマる人が多いのだろう。

 もし今、しょうもなく暇だったり張り合いがなくて変わりたいと思っているなら、暇つぶしに地域活動に参加するのをおすすめする。嫌なら抜けられるから大丈夫!ズブズブになる前に逃げられるし。遊びの選択肢に地域活動を入れるのは結構よいですぞ。


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