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【韓国スタートアップ紹介記②】わずか3年で売上高100億円を達成したD2C企業のお話。

キョンです。最近引っ越したばかりでnoteは下書きばかりが増えて困ってます。だれかに話す内容を代わりに書き起こしてもらうか、Voicyでも始めたほうがいいんじゃないか説。ちなみに今回のnoteは割とちゃんと調べていたりするので、2-3日くらいで有料化しようと思っています笑

さて、最近やたらD2C、D2Cとほぼ毎日のようにバズワードとして目に入るようになりました。しかし実際のところ、日本でD2Cで大成功している企業ってどのくらいあるのでしょうか。ちょっと前のところでは土屋鞄、最近の事例としてはKnotやFabric Tokyoなどがありますが、全て含めても指折り数えるほどしかないと思っています。

さらに、VCなどから資金調達してアクセル踏むようなスタートアップ的なD2C企業でIPOもしくはM&A事例は私の知る限り知りません。(あればご指摘頂きたい)一番近しいのがBAKEだと思っていますが、ポラリスはファンドなので、個人的にはこれをExitと言えるか悩ましいです。一方、韓国のStyle Nandaの事例のように韓国ではD2C企業が少しずつExitをし始めており日本企業の”育てる”アプローチとは違ったスピード感をみせているのも事実です。

もちろん、「上場やM&Aがブランドのゴールではない!」と思われる業界の方も多いでしょう。しかし、個人的にはそれは正直言い訳にみえて、本当はスピード感が出ないことに悩んでる方は多い気がします。

前置きはここまでにしておき、本日のメインはタイトルにもある通り、3年で約100億円以上の売上を達成し、2019年もしくは2020年に上場予定(すでに審査入り)の韓国D2Cの隠れたエース、Blank Corporationをご紹介したいと思います。


どんな会社か

まずはこちらの動画をちらっと観ていただきたいと思います。

韓国では麻薬枕と呼ばれる、BODYLUVというブランドの検証動画として、韓国ではSNSを中心に600万以上再生された動画となります。Blankはこのような動画の拡散力をベースにメディアコマースという形で展開しているD2Cのブランドとなります。

業績について

そもそもこれで売れるの?という疑問をお持ちの方のために、まずは売上の推移を観てみましょう。以下の単位はすべて億ウォンになります。2016年の設立から実に3年で約130億円の売上と、約13億円の営業利益をたたき出しています。D2Cとみたときは利益率が低いのかもしれませんが、日本の小売の殆どが一桁台(もっというと数%)の利益率という点を考えると、圧倒的だと思われます。

また、この会社、じつはSoftbank Venturesからも投資を受けています。しかも、特徴的なのは調達の殆どが第三者割当増資ではなく、株の売却という点です。初期の大型調達で株の売却をしたのは、だいぶ強気の資本政策だと思います。以下は2016年2月の創業から直近の動きをグラフにしたものになります。

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