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東関東(茨城県・埼玉県・千葉県)ご当地麺33選

はじめに

こんばんナマステ❤️Kyoskéこと暑寒煮切(あっさむにるぎり)だよっ✨

ご当地カレーの探求から始まって、

横展開版のご当地麺シリーズ、

今日から関東をやっていく。まずは茨城県埼玉県千葉県から。

やっぱり麺って内陸の文化で、茨城や千葉はあんまり多くないのよ💦

その結果として埼玉も入れて東関東っていう変な区分けになったけれども、数のバランスであるというところでご理解いただければ。

ご当地麵の基準がこちら。

①穀類の粉で生地をつくり、細長く伸ばした料理

②産地ではなく文化を基準にする

③自然発生的に生まれ地元の人たちに愛されている料理でまちおこし、地産地消のために創作されたものでないこと

④単一の店舗、系譜、資本などで完結していないこと

⑤広く普及しすぎて地域性を失っていないもの

⑥郷土料理・ご当地グルメを単にくっつけた麺料理も除外


毎度のことながら著作権的に文字情報しかお届けできないものがあることはご了承いただきたく。

1.けんちんそば、つけけんちんそば@茨城県全域

蕎麦入りのけんちん汁のみならず、つけ麺スタイルでけんちん汁に蕎麦をくぐらせるつけけんちんも根付く。蕎麦の産地である北部を中心としつつ全域に行き渡る。

2.豆腐味噌ラーメン@茨城県常陸大宮市

常陸大宮を発祥として県北部に広がる、豆腐と葱が入るあっさりとした味噌スープに細麺のラーメン。スタミナラーメンに押されているのか数は少ない。

3.那珂湊焼きそば@茨城県ひたちなか市那珂湊

手延べせいろ蒸し麺を使い、豚骨スープで味をつけるもっちりとした食感。

4.スタミナラーメン@茨城県ひたちなか市勝田、水戸市

レバーまたはホルモンと温野菜入りの甘辛い餡をかけたラーメンで、ホットと冷やしがある。具材のヴァリエイションも多い。県の中北部に広く波及している。勝田の発祥店は専門店ではなかったが、出身者が水戸で専門店を出し総本山を名乗るようになった。

5.マーボーラーメン、マーボー冷やし@茨城県中北部

スタミナラーメンの餡でつくった麻婆豆腐をかける派生料理。スタミナラーメンの店に波及しているが、元祖や総本山の店にはなく発祥不明。

6.下館焼きそば@茨城県筑西市下館

乾麺を蒸したり茹でたりで輪ゴムのような食感を持ち、隣接する栃木県真岡市と同じ文化圏とみられる。

7.下館ラーメン@茨城県筑西市下館

鶏ガラスープに鶏チャーシューの濃口醬油スープ。出前文化が発達したため伸びにくい低加水の中細ちぢれ麺。

8.モツ焼きそば@茨城県結城市

モツ入りを頼まなくてもデフォルトでモツが入る店もある。

9.大根そば@茨城県猿島郡境町

大根を千切りにして蕎麦と一緒に茹でて食べる。蕎麦が太めなので大根も太めに千切りする。

10.にんにく焼きそば(常総焼きそば)@茨城県南部、千葉県東葛地域

茨城と千葉に跨ってにんにくの入る焼きそばが普及。常総市が名物化しようとしているけど、そうではなく千葉と茨城に跨る文化なので常総焼きそばと呼ぶのがいいだろう。

11.冷や汁うどん@埼玉県東部、北部、西部

胡麻と味噌でつくった冷たいつけ汁にうどんをつけて食べる。東側の加須うどん圏、西側の熊谷・武蔵野うどん圏に跨った文化で、夏の暑さが厳しい埼玉県の北側で定着する。

12.加須うどん、茄子南蛮うどん@埼玉県加須市

地粉を使い、他の饂飩の倍捏ねたり踏んだりする多加水でコシの強いうどんで盛り饂飩で食べるのが基本のほか茄子南蛮という茄子の入ったつけ汁も特徴的なメニュー。埼玉の東側における饂飩のフォーマット。

13.行田焼きそば、フライ焼きそば@埼玉県行田市

太麺のソース焼きそば。行田のソウルフードである鉄板焼き料理のフライに挟んで食べることが多い。

14.豆腐ラーメン@埼玉県さいたま市岩槻区

豆腐の入った餡かけラーメン。さいたま市にはスタミナラーメンをはじめとした餡かけラーメンが多く、大枠として語れるかもしれない。

15.煮ぼうとう@埼玉県北部

具たくさんの醤油味の鍋に幅広い麺を茹でずに入れる料理で、山梨県のほうとうとも繋がりがある。深谷出身の渋沢栄一が大好物にしていた。

16.熊谷うどん@埼玉県熊谷市

太くてコシが強く、啜るというより噛む武蔵野うどんと繋がっている文化。熊谷は饂飩店が非常に多く、行田と共通して多いフライ店を兼ねていることもある。

17.ひもかわ(打ち入れ)@埼玉県西部

ひもかわうどんではなく、北部でいう煮ぼうとう。

18.武蔵野うどん@埼玉県西部

東京多摩地域と跨って食されるコシの強い太麺で肉汁につけて食べることが多い。現在のつけ麺の主流である太つけ麺やませそばは埼玉の武蔵野うどん文化圏から生まれており、影響を与えていると見られる。

19.川越焼きそば@埼玉県川越市

うどんに近い極太麺にキャベツが基本。これも武蔵野うどんと文化的に繋がっているか。

20.すったて@埼玉県比企郡川島町

冷や汁うどんのことを川島ではこう呼ぶ。すりたての訛り。

21.くるみそば@埼玉県秩父地域

胡桃を入れたつゆに田舎蕎麦をつけて食べる。饂飩の強い埼玉では例外的な蕎麦どころであり胡桃を入れない普通の蕎麦も人気。

22.おっきりこみ@埼玉県秩父地域

北部でいう煮ぼうとうで、秩父では群馬と共通してこう呼ぶ。山菜やきのこがふんだんに入り豪華。

23.ずりあげうどん@埼玉県秩父地域

湯だめした饂飩をお椀に入れた醤油や薬味につけて食べる。山梨県に類似文化があり、繋がりを感じる。

24.ねじ(小豆ぼうとう)@埼玉県秩父郡小鹿野町両神薄西平

螺旋状の短い饂飩に小豆餡を和える。やはり山梨県や山梨県と南部藩で繋がる青森・岩手県に類似文化がある。

25.ソースラーメン@千葉県船橋市

元は大盛り焼きそばを意味するダイヤキから発展したソース味のラーメン。ハムカツトッピングが合う。

26.我孫子カレーラーメン@千葉県我孫子市

カレーラーメンが局地的に多い。

27.小見川カレー焼きそば、小見川カレー麺@千葉県香取市小見川

船橋ソースラーメンに近いスープ焼きそばタイプのカレー焼きそばが有名だが、元々はカレーつけ麺発祥の地でもあった。都内に派生店はあれど小見川では途絶えてしまったが、カレー焼きそばとともにカレーラーメンが波及したところで痕跡を残す。

28.君津焼きそば@千葉県君津地域

木更津を中心に乾麺を使った焼きそばが多く、竹岡式ラーメンとの関連性もあるかもしれない。

29.君津豚骨@千葉県君津市・木更津市

八幡製鉄所の移転で2万人が移住してきたため、北九州系の豚骨ラーメンが根付き、おでんが食べられたりもする。近年木更津に北九州ラーメンの源流である久留米ラーメンの有名店が支店を出したり、千葉市に北九州と繋がる長州のラーメンを出す店が根付いているのも、君津豚骨の土台と関係があるかもしれない。

30.竹岡式ラーメン@千葉県富津市竹岡

煮豚の醤油を小鍋で乾麺を茹でたお湯で割り、角切りの玉葱を載せるインスタントラーメンのような作り方が有名で多くの店が模倣しているが、そうでない老舗もあり濃い真っ黒な醤油スープというのが最大公約数での共通点。

31.茂原焼きそば@千葉県茂原市

生麺でソース後掛け、キャベツたっぷり。既に閉店した店のスタイルを系譜店やインスパイア店が継いでいる。

32.アリランラーメン@千葉県長生郡

玉葱をベースに韮・大蒜・豚肉・葱を使ったピリ辛ラーメン。一見して親族経営の店しかないように見えるけど、類似のラーメンが近隣にあること、近年千葉県内を中心にインスパイア店が急増していることからややグレーだけどご当地麵として認定することにした。

33.勝浦タンタンメン@千葉県勝浦市

醤油スープに辣油が入り、炒めた玉葱、挽肉、大蒜が入る真っ赤なルックス。海から上がってきた海女・漁師が身体を温めるべく好まれ、サーファーにも拡がっている。これに限らず外房には辛いラーメンが点在するとされ、理由は似たようなもののではないか。また、房総半島のラーメンには玉葱を使ったものが非常に多いことも指摘されている。

おわりに

埼玉は東京に接している南部と秩父を除き兎に角饂飩王国。

加須を中心につるっとした饂飩を食べる東とコシのある硬い饂飩を食べる西を膠のように繋げるのが山田うどんってことになるのかな。

因みに秩父には現在山田うどんの店舗がない。人口よりも文化的な問題といえるんじゃないかな。

そしてこの先北関東や山梨を見ていくと、内陸部における麺のネットワークが見えてくる。

茨城と千葉はラーメンと焼きそばでどうにか面目を保ったというところ。

饂飩の強い県はラーメンや焼きそばがあまり盛り上がらないということはいえて、蕎麦粉は熱や油、濃い味に弱いけど饂飩は色んなアレンジができるから。

千葉や茨城、それに埼玉南部の人が普段どんな麺を食べてるかといえば、東京と共通する蕎麦屋や町中華の流れなのでとくにここでは取り上げなかったというところ。

なので日高屋はギリ東京文化圏のチェーンだと思う。

ということで次回は麺王国栃木・群馬ね。

それじゃあバイバイナマステ❤️暑寒煮切でしたっ✨


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