図書室で見つけられるのは、本だけじゃない。
青山美智子『お探し物は図書室まで』
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誰かが誰かを想う。それが居場所を作るということ・・・?
(本編より)
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この一文が、グッと来ました。
それぞれの悩みを持った人たちが立ち寄った図書室。そこにいる司書さんは、予想外の本を紹介し、付録を渡す。悩める人たちの人生が、さてどう動いていくのか、、、?
私自身、本が好きで大学の時に図書館学を専攻し、司書資格も取得したこともあり、読み終えてから改めて「レファレンスサービス」の役割を考えさせられました。
利用者が探している本をただリスト化して渡すのではなく、本を求める背景まで考えて、「いまのその人」に必要な本を紹介する。
そのためには、本の知識だけでなく、相手の心を開かせ、本当に必要な情報を相手から引き出す力が必要。
司書の仕事って、本を通して相手の人生に関わる、深いい仕事ですね。
レファレンスサービスのプロとは、この小説に出てくる小町さんのような人のことなのだと思います。
また「コミュニティハウス」という建物の名称も、いまの自分に関係が深く、読み入る要素になりました。
そして背表紙のポイントデザインが可愛い。
図書室感、出てます。
心がほっこりとした新年の1冊目でした。
読書記録2021ー1
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