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考えちゃうその時間が、デニムのような「味」を生む。

ヨシタケシンスケ『思わず考えちゃう』

絵本作家ヨシタケシンスケさんの、ゆるくて、ちょっと深いエッセイです。


●印象に残った言葉

よごれて洗ってよごれて洗って。いい感じになりなさい。
今日はもやもやしたけど、これは貯金として、ポイントとしてたまりましたとしたい。
自分にできないことがどんどん見えてくる。それは、何かができるようになったしるしなのかもしれません。


例えば、子供の時。

最初は乗れなかった自転車も、練習をして乗れるようになる。

出来なかったことが、出来るようになる。

それは、成長と言えます。

しかし、どれだけ頑張ってもそれ以上出来ない、壁にぶつかることがあります。

挫折。

もやもやポイントが一気にたまります。

しかし、挫折は「出来ないことに気付く」ことが出来るようになった、ということ。

それもまた、成長と言えます。

挫折を乗り越える時、1人で頑張るのも、一つの方法。

あるいは、出来ないことは出来ないと言い、周りを頼る。

それも、頼るということが出来るようになった、ということ。

考えて、挑戦して、失敗して、泥にまみれて汚れて、考えて、気持ちを洗い直して、考えて、また挑戦して。

デニムのように使い込んで、時を経て、ヴィンテージとなる。

あなたらしい、味のあるいい感じの人生に。



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