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麗らかに♯3 母のネタならいくらでも

悪気がないのは罪なことである その2
~母のこと~



私は昨年末に病気になり手術をうけました。

そして、「言葉」に対して、とても敏感になったように思います。

70代も後半になる母は
娘である私の病気を
誰よりも悲しみ
誰よりも心配した人であることは
間違いないでしょう。

いくつになっても子供は子供。
自分の娘がまさか、病気になるなんて
夢にも思っていなかったでしょう。
それはそれはショック
だったことでしょう。

しばらくは当の本人よりも
落ち込み
自分を慰めるように、そして
励ますように

「(病気に)なってしまったものは、クヨクヨしたって仕方ない。きっと大丈夫だから!!私みたいに明るい母親で良かったね」などと言ってみたり

「はぁ~どうして……」メソメソ……ඉ_ඉ

毎日こんな繰り返し。
仕方ないよな……ごめんね、心配かけて

と、

思いつつも

これから前向きに頑張ろう!!
と決意している(しようとしている)私を

そんな母の言葉は
次第にイラつかせていったのです( ꐦ꒪꒫꒪ )


私は、悪いことをしたから
病気になったと言うの?

去年一年検診を受けなかったから?

悪いものたべたから?

だったら、世の中に
私より病気になる人なんて
ごまんといるよ!

病人だらけじゃん!
そうじゃなかったらおかしいよね!
私は酒も飲まない
煙草も吸わないのよ!
貴方の手料理を食べて
一度も病気をせずに
これまで健康に過ごしてきたのよ!

病気になったことは
私自身には
どうすることもできなかったことなの!

これからどうするか!
それだけを考えて
生きていく覚悟なのに!!!

《言霊》ってわかる?

(言霊の意味の説明……)

だから、私の前では
ため息つかないで‪💢
泣き言も言わないで‪💢
前を向こうとする、私の気持ちを
逆撫でしないで💢”



思わず感情を抑えきれずに
放ってしまった

母を傷つける
乱暴な言葉でした。

言ってしまった後に、そんな自分が

情けなく
悔しく
悲しく

病気が分かってからも
一度も泣かなかったのに
この時、初めてボロボロと涙がこぼれました。

母は「なんでそんなに怒ってんの?」的な
キョトンとした様子でしたが

泣きながら怒っている
私を見つめ

「そうだね。言霊……大事だ!
もう、言いません。ごめんなさい……」と

怒られた幼子のように
うなだれていました。

ごめんよ、こんなつらい思いさせて…
こんなキツイこと言って……
ますます落ち込ませてしまった……😭😭

自己嫌悪に陥っている私を横目に
次の瞬間

母 : (タブレットに向かい)

『おっけー!ぐーるぐる!(グーグルです)

こ、と、だ、ま!』

Google先生に《言霊》を教えてもらい

満足気に、知ったかぶりに

「言霊の意味は……云々……」と
語り始めました。😅

こんなやりとりがあり…
母も心を入れ替えたかと思いきや

変わらずのマイペースぶりで

「これからどうなるのか……」
(そんなの私に聞くな!)

「変わってあげられるものなら変わってあげたい」(できもしないことを言うな!)

「可哀想だ……」
(どこから目線よ!)

「まだ若いから気をつけないと」
(何をどう気をつければいーんだ!)

「冷たい物は身体が冷えるから良くない」
(知ってるわ!白湯だけ飲んで生きろってか!)

「○○さんは、○○を食べて治ったらしい」
(それで治るならとっくに薬になってるわ!)

(他者に向かって)「病気になんかなったら、何にもならない。健康が第一だ」
(そういうことは私の居ない所で言ってくれ!)

などなど……

私の気持ちに荒波を立てるのでした。
🌊🌊🌊🌊🌊🌊🌊🌊🌊🌊🌊


私に

ヽ(`Д´#)ノ きーーーーっ!!!

と、睨まれて

”はっ!!”とした様子で

次の言葉を慌てて飲み込む母。


気持ちは分かる。
だけど
わざわざ言葉にするな!
どうか、自分の心の中に留めてくれ!!!!!


いくら母とは言え
いや、母だからこそ……
このデリカシーの無さに
時に心を痛めたり
悩まされてきたことを思い出したのです。

わかってるのよ。
誰よりも私を心配し
愛してくれているからこその言葉であること。

悪気なんて微塵もないと……。


明るく元気で
可愛らしく
憎めない母なんです。

貴方より先に死ぬことは
ぜったいにないようにするよ。

それが今の私にできる
唯一の親孝行だからね。


こんなことも気づかせてくれるnoteさん

ありがとうございます🙏🏻🤍

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