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『自分のアタマで考えよう』 ちきりん

「ボーっと生きてんじゃねーよ」というチコちゃんが世間を賑わせていたのは、うっすら自分は「ボーっと生きている」という自覚がある人が多かったからじゃないだろうか。私は「ボーっと生きてきたな」とこの本を読んで思った。

ちきりんさん曰く、「知識」と「思考」は違う。「考える」とはインプットをアウトプットに変換すること、らしい。本を読んで私なりに解釈すると、チコちゃんの番組を毎週ただ見るのは「知識」を増やすだけ。自分だったら何をテーマに番組を作るのか、どのタレントに出演してもらうのか、番組をどうプロモーションしたらいいだろうかといったことを考えるのが「思考」。この本には自分のアタマで考えるための、切り口と例がとても分かりやすく書いてある。就活で失敗しないためには?データをちゃんと読むには?NHK、BBC、CNNの違いは?2001年911の報道スタイルが各局で異なることから彼女はこのことに着目し、2005年ロンドンの同時多発テロや2011年311の時もその視点で報道スタイルを見比べる。「思考の棚」を作っておくことの偉大さよ。

先日読んだ彼女の『マーケット感覚を身につけよう』もそうだけれど、彼女のように時流や相互関係、大切なポイントといった見えないものを読めるようになれたら、と思う。もちろんそれはビジネスにも役立つだろうけれど、日々の生活や満足感にも大いに影響を与える気がする。例えば彼女は電気代を減らすために、電気使用プランの変更を検討する。ゴールを決めて、何を比較・確認すればいいかを定めて、明確な判断を下す。人生のなかで、というか日々の生活で、選択する場面は多くある。こういった時に自信をもって決断できることってかなり大事なような。

119 自分のアタマで考えよう


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