ミタメモ: リメンバー・ミー

いつかみた映画をひたすらあげていくだけ、ミタメモ。


ミュージシャンを夢見る少年ミゲルはおばあちゃんから音楽を禁じられている。家族を捨てて音楽に走ったひいひいおじいちゃんを、おばあちゃんはまだ許せないのだ。それでもギターを弾きたくて、ミゲルはひいひいおじいちゃんのギターを盗み呪われて死の国に転がり込んでしまう。

ディズニーの各地の伝統文化フィーチャー作品の最近の代表格。
いや各地のというよりも「米国内にいる多くの移民たちが、かれらの中で保っている文化のルーツを見てみようよ」というシリーズな気もする。
エンディングまでがっつりご先祖さまについて考えさせられる、お盆の好きな日本文化とも親和性が高そうな作品。

ある地域の文化のパッケージの中で、他地域でも広く共感されそうなテーマを扱う努力ーーーそのパッケージングには賛否あるかもだけど。
でも文化の盗用が当たり前だった、他国の文化を他者性でしかみてなかった、そんな時代を経て、そのルーツをもつスタッフやキャストを当用し配置する努力を積極的にする時代になった。そこは一歩の前進として肯定していいと思う。

それを「努力しました」とアピールしようと発想していることに、鼻をつまみたくなる諸兄もあるかもだけど、そんなこと考えつきもしなかった時代からは、たしかに、微妙でも、前進しているのだ。

だれしも世界のどこかで生まれ、どこかで育つ。そこから見えるものには限りがあり、完全な世界市民なんかどこにもいない。
そんな中でのエンタメづくりのひとつの回答が、ここにある気がするよ。

Remember Me (2017) - IMDb

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