見出し画像

ラファウ・ブレハッチ ピアノリサイタル

世界トップクラスの若手ピアニスト達による、エンタメ要素たっぷりなコンクールを配信映像で楽しんだあとは、2005年の優勝者(同時にソナタ賞、マズルカ賞、ポロネーズ賞、コンツェルト賞、オーディエンス賞を総なめにした)ブレハッチの演奏を聴きにサントリーホールへ。
前半はc-moll、後半はh-mollというプログラムでバッハのパルティータ2番、ベートーヴェンのソナタ5番、32ヴァリ、フランクの前奏曲フーガと変奏曲、ショパンのソナタロ短調が演奏されました。
後半に弾かれたショパンのソナタOp.58への、今日の満員の観客の期待値がいかほどであったかは、最後の音が消える前に沸き起こった拍手大喝采、スタンディングオベーションが物語っていたのではないかと思います。ラルゴ楽章で主部に回帰すると、あまりの美しさに止めどなく流れる涙。マスクがあるので安心して泣ける。何度演奏されても、何度聴いても色褪せない作品達の真価というものを考えさせられ、もっと深く識りたいと思わされました。アンコールはショパンのワルツ7番。ショパンの魂に触れさせてもらったような気がして、「もう弾かないよ」のパフォーマンス後も、最後まで拍手を送り続けました。

画像1


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?