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観光地に暮らして生かされている人の話#8

コロナ以前。京都の街中はそれはそれは恐ろしいほどに宿泊施設と呼ばれる建物が建てられていました。空き家になっていた家が売れたと思ったら一軒家の宿だったり、少し大きめの土地に何か建設され始めたなと思ったらホテルだったり。市長が特例を出して本当は建物を建てられない区域に外資系の大きなホテルが建ったりしていました。

個人で宿を始めた人、不動産会社が新しいビジネスモデルとして自社物件を宿にリノベーションし、宿として運営しさらにそれを気に入った人が投資物件として購入するなんていうビジネスモデルもありました。

宿が儲かる!となってわざわざ賃貸物件を借りて賃料を払い、改装をして宿を運営するななんていう人達もピーク時には沢山いました。ホテルも一棟貸しも、ゲストハウスもなんでもありのごちゃ混ぜ。

そしてそれがピークに達したあたりでのコロナの到来。まさかの国境閉鎖。海外からの観光客は消え、国内の移動も制限。乱立したホテル、一棟貸宿はお客様が来ずにひっそりとしていました。そして気がつけば開業もせずに倒産したホテル、宿をやめて賃貸になった一軒家、売りに出された一軒家とその数はずいぶん減ったような気がします。

ちょうどそうなる少し前に京都市は一棟貸宿やゲストハウスに対しての条例を決定していて、町屋でなければ他に10分以内に帳場を設けて対面でのチェックインを行う、スタッフを24時間駐在させることなどと割と厳しめの条例ができていました。そのタイミングで運営が難しくなったと感じた人たちは運営を止めていて、それが正解だったと思います。

特に賃料を支払って運営していた個人の人には大きな負担でしたでしょうし、不動産会社で自社物件を転換して運営していたところも従業員を物件の10分以内に24時間の対応させるなんていうのは無理だと考え再度物件を販売に転換したのところも多くあったと聞きます。

今また徐々に海外からのお客様が増えてきている中、これから京都の宿泊施設事情はどうなってくるのか。興味深いところです。


去年の紅葉はちょっと残念な感じでした。東福寺
高台寺恒例プロジェクションマッピング
真っ赤だと吸い込まれそうになります。
高台寺

御宿つむぎのInstagramにはまだまだ京都の写真があります!是非ご覧ください。


拙い文章を読んでくだりありがとうございます。細々と描き続けられたらいいなと思っています。