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走る喜びが消え去った大人VSチャラ男

チャラ男シリーズ#40

陸上部に入部した息子。
しかも中長距離を希望したという。

それを聞いた周りの大人は私も含め、反応はたいてい同じ。
「へぇ~中長距離ねぇ・・・走るのって楽しい???」

そして高校でマラソンを経験したことある大人は、皆口をそろえて言う。
「ただ走るだけでしょ・・・苦痛でしかなくない?!」

バスケ部、サッカー部、野球部・・・これらを言うと「いいね!」の反応が返ってくるが、中長距離と言ったときの周りの反応が余りにも薄すぎて、若干ご立腹の息子。

「走るのの何がいけねーんだよ。オレが楽しければいいじゃんかっ!なんで文句言われなきゃいけねーんだよ!」

そのとぉーーーりっ!!!!!

いいのよいいのよ、もちろんキミが楽しければそれでいいのよ。ごめんね、文句言ってる訳じゃないのよ。

ただ大人は複数集まれば、運動不足でどーの、人間ドックがどーの、最近お腹周りがどーのこーのなどの会話が、お天気の話並みに出てくるものなのよ。
「一日8000歩歩きましょう」と言われて「えーーっ?!」などと文句を言う世代にとっては、走る楽しさなんて、はるか彼方に置いてきてしまった感覚なのよ。

そういえば。

受験生だったころのこと。
夜遅いからバス停まで迎えにいくと、予定していたバスから降りてこなかった。
ちゃんと連絡とったのになぜー??と思っていたら、今バスが来た方面から背中のリュックをワッサワッサ揺らしながら、必死に走ってくる影が見えた。よく見ると息子。

私「どうしたの?!」
(ハァハァ言いながら)
息子「1つ前のバス停から走ってきたっ!!」
私「え?なんで?」
息子「走りたかったから」
私「・・・あ、そう・・・そんな重いリュック背負ってよく走れるね」

またある時は、ちゃんと最寄りのバス停で降りてきたと思ったら、突然走り出した。

私「ちょっと、なんで急に走るの!!」
息子「バスと競争したかったんだよ。勝てるかと思って」
私「勝てるわけないでしょーが!!」
息子「ねぇねぇ、走って帰っていい?」

言うないなや、ダッシュで家まで帰ってしまう。
当然、母はダッシュなんてできない。
これじゃ迎えに行く意味ないじゃないの!!!

な~んてことが、しょっちゅうあったことを思い出した。

きっと、成長期に無性に身体を動かしたくなる衝動は、人間にとって正常な反応なんだろうな。そして特に男子に顕著に表れるものなのかもしれない。

若者よ、大いに身体を動かしたまえ~!!

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