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日本の農業はなぜ甘み特化以外を目指していないのでしょうか?

素晴らしい、いい質問ですね!

1つは、商業的にもうからないからですよ。
野菜や穀物は、甘みがあると、子供も大人も喜びます。外国人も喜びます。なぜなら甘みを感じるのは、幼稚な舌の感覚でもわかる、ほぼ誰でも喜ぶからですね。
一方、辛みや苦味は、大人のセンスのある繊細な舌をもつ人にしかなかなかわかりません。(そもそも苦味とは、毒の味です。)
アメリカに行けば、わかりますが、緑茶にまで砂糖が入っていますが、ケーキなどもかなり甘いです。EUでもケーキは相当甘いです。最近でこそ、日本式に「ほどよい甘味」にしているパティシエもいるのですが、10年前とかは今よりかなり甘かったのです。

実は、日本人は舌に味蕾の数が欧米人より多いです。つまり、センシティブなのですが、外国に輸出しようとしたら、やはり「甘い果物」が高級フルーツとして売れるのです。ニューヨークなどの名店レストランなどが買ってくれます。
こちらの動画は、「日本の果物って、なんでそんなに高いの?」というのの取材動画です。太陽のマンゴーは、5000-1万円くらいしますよね。贈答品ですが・・・。フィリピンなどにいくと、20円30円で売られているので、当然、「ええー!」って思うはずです。

私は30年ほど前に、イギリスにいったときに、オレンジとりんごが朝食に出てきましたが、その小ささと味のすっぱさにびっくりしました。たぶん、子供だったら、酸っぱすぎて吐き出すかもです。

ただ、酸っぱくて硬いリンゴが好きっていう一定層はいますので、まあ好みです。


2つめは、質問者さんがみつけていないだけだからと思います。

栽培容易性だとか、天災にも対応しやすい品種を育てている農家もあります。収穫量の増大改良などもあります。

ただ、そういうのはどうしても一部の地域に限定されるので、めだたないだけだと思います。プロの農家さんたちは知っていますよ。

環境変化で、「暑いところでも栽培できる」「寒いところでも育つ」「台風がきても平気」などは大切です。

キヤノングローバル戦略研究所さんが、レポートを出されているので、リンクします。

https://cigs.canon/article/20210308_5658.html


お米なども、温度変化などにも耐えやすい品種改良をされて、北海道でもおいしいお米ができるようになりました。特定の病気に強い米などもありますよ。

こちらに、古代の稲作について私が書いたコンテンツがあります。中に、古代から、12世紀、近代までお米がどんどん寒い地域でも作れるようになったかの絵があります。北海道でおいしい米を作れるようになったのは、わりと最近で、品種改良の結果です。

https://note.com/kyokannazuki21/n/n834e82d65a1b?magazine_key=m9222a6d4e877


3つめは、京野菜など、地元野菜などを作っている農家もあります。
これは珍しいからです。珍しいとレストランや富裕層に需要があるので、高い値段で売れます。
日本人にはわからないかもしれないですが、英国のりんごはすごく小さいです。しかし日本のリンゴは大きくて、見た目もきれい、もちろん味もおいしくて、高い価格で売られます。こういう見た目にもちゃんと特化していますよ。
まあ、京野菜などは、品種改良というより、品種保護かもしれませんが、鎌倉野菜などはハイブリッドではないかなと思います。


まあ、そういうことですね。結構すごいですね、日本の農業!!

たとえば、海外では、このように、柚子、わさび、こんにゃくなどが話題になっていまして、おしゃれな一流レストランでは、「日本の珍しい食材、使いたい!」という傾向がありますし、「日本の食材は健康にいいから、食べてみたい!」というブームになっています。
マニアックな農家では、このような日本の野菜、果物をアメリカ国内で栽培したりしています。
(アメリカだと日本の種子はちゃんとライセンスされているはずで、不正栽培はないはずですが、これが、中国や韓国では盗まれ放題です。本当に、特亜は困ったものです。)

シンガポールでも、日本野菜、大人気!
ドン・キホーテの経営者は、賢いです。目の付け所が違う。


若い方が農業に興味を持っていただくのは、とてもいいと思います。
そして、日本の野菜には、相当なポテンシャルがあります。
そして、自分たちの努力を盗まれないようにしてください。


AI,脳科学、生物学、心理学など幅広く研究しております。 貴重なサポートは、文献の購入などにあてさせていただきます。 これからも、科学的事実を皆様に役立つようにシェアしていきたいと思います。 ありがとうございます!!