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悠々訥々

想いの形は掴めない
いつか疑問も失って
そのくせ不安が残るから
百円ショップで型を買う

皆んなと違うの寂しくて
近くに居たいと努めたら
その人らしくと促され
オンリーワンに乗り換える

宝の地図が落ちてたら
ネコババしたいと思ったり
そのくせ誰かの為なのと
善の巻尺ぶら下げる

痛い苦しい嫌だから
不敵な素直を覚え込み
借りも返さぬ手心に
算盤弾いて勧進帳

終わりの日にも悠々と
変わらず微笑む後悔に
残る無力は訥々と
想いの形と刺し違う


やりたいことなんて何もなかった放課後 ぺっちゃんこにした鞄に詰め込んだ反逆 帰る所があるから座り込んだ深夜の路上 変えたい何者かを捕まえられなかった声 振り向くばかりの今から届けたいエール