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重なり

重なり続ける人生は
何度も何度も繰り返し
古びたフィルムを映写する
消える事なき背中越し
輝き続ける光源は
私に何を示すのか

重なり続ける一秒は
思い出ばかりを切り取って
流る景色に挟み込み
忘れていくにも関わらず
便りは何時も唐突で
私に何を望むのか

重なり続ける人と人
意味が在るなら大切に
意味が無いなら愛しさに
気紛ればかりのバランスも
笑っていたいと思うのは
私に何を願うのか

重なり続ける感情は
曇りガラスの拭き掃除
指でなぞった落書きに
透かして覗いた呟きは
重ねた分だけ透明に
私に何も求めない


やりたいことなんて何もなかった放課後 ぺっちゃんこにした鞄に詰め込んだ反逆 帰る所があるから座り込んだ深夜の路上 変えたい何者かを捕まえられなかった声 振り向くばかりの今から届けたいエール