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写真

棚から落ちた写真立て
ガラスが砕けて飛び散った

拾った写真に写るのは
此処には居ない人達で

カメラを無視して横並び
台本通りの不揃いさ

僕が写真に居ないのは
いつも眺める側だから

顔も名前も忘れても
きっと何処かで寝てるだけ

レンズを覗いて微笑んだ
写真の向こうに僕が居る


やりたいことなんて何もなかった放課後 ぺっちゃんこにした鞄に詰め込んだ反逆 帰る所があるから座り込んだ深夜の路上 変えたい何者かを捕まえられなかった声 振り向くばかりの今から届けたいエール