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ペンだこ

中指先っちょ傾いた
関節辺りに居座って
無言で忍ばす自己主張

仕事を手伝う片手間に
捲る言葉を追いかけて
ペンを走らせご満悦

どうせ明日には色褪せて
腑抜けた文句になるにせよ
今を生きてりゃそれで良し

本音を紛らす常套句
日暮れの空には大会合
眺める気持ちも見付からず

微かな期待も疼痛も
ベクトルプロット刻むだけ
一途になりたいニヒリスト


やりたいことなんて何もなかった放課後 ぺっちゃんこにした鞄に詰め込んだ反逆 帰る所があるから座り込んだ深夜の路上 変えたい何者かを捕まえられなかった声 振り向くばかりの今から届けたいエール