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ペンを取る

語り尽くせぬよしなしを
昼餉の残りで餌付けして
じっと見詰めた横顔も
すぐに忘れてしまうから

どうせ叶わぬ願いなら
どうして夢を見るのでしょう
私は何も望まない
それが望みと露知らず

昨日の友は何処に居る
無視した後に探しましょう
面倒臭いと思うけど
それでも友だと言いたくて

明日の私は何になる
移ろう季節を呼びましょう
掠れたインクのペンを取り
今の私を書き留めて


やりたいことなんて何もなかった放課後 ぺっちゃんこにした鞄に詰め込んだ反逆 帰る所があるから座り込んだ深夜の路上 変えたい何者かを捕まえられなかった声 振り向くばかりの今から届けたいエール