![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/55074170/rectangle_large_type_2_3556cb0b5df513ddc8feae505d6257ed.jpeg?width=1200)
もうじき
老婆が縁石腰掛けて
もうじき迎えが来ると言う
視線の先を見やるけど
赤の他人が過ぎるだけ
子供は石蹴り通学路
もうじきサンタが来ると言う
モールのワゴンに並ぶのは
割引値札のプレゼント
中年男のオルゴール
もうじき夜明けが来ると言う
汗に流れるアルコール
涙は社会の切れ端に
今しか無いのが薄情と
もうじきばかりを口にする
未来はもうじき過去となり
今はもうじき今のまま
やりたいことなんて何もなかった放課後 ぺっちゃんこにした鞄に詰め込んだ反逆 帰る所があるから座り込んだ深夜の路上 変えたい何者かを捕まえられなかった声 振り向くばかりの今から届けたいエール