見出し画像

初霜

お風呂上がりの軒先で
火照った身体を投げ出せば

日に日に寒さがやって来て
湯冷めのくしゃみが響く夜

今日はもうじき終わるけど
良いこと幾つかあったかな

指を折ったり伸ばしたり
数えるそばから忘れても

消えたりしないものだから
思いは残さず手放して

月が天辺登ったら
澄んだ別れを告げましょう

夜露が凍えて葉に落ちて
朝が来たなら純白に


やりたいことなんて何もなかった放課後 ぺっちゃんこにした鞄に詰め込んだ反逆 帰る所があるから座り込んだ深夜の路上 変えたい何者かを捕まえられなかった声 振り向くばかりの今から届けたいエール