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共同便所はむさ苦しい 集合ポストはカピカピの 嘔吐で窒息二年前 希望の餞別どこ行った 上京し…
昨夜の雨の足跡が 照りつけられて死んでいる 雲が四方に腰掛けて 顔もないのに僕を見る お腹…
南国育ちの風男 優しくなんてないけれど 少し温めてくれないか 北国帰りの風男 冷たい奴とは…
いつからあるのか知らないが 私はここが大好きで 日陰と木漏れ日膝枕 雨の雫も丁度良い 滅多…
真夜中殆ど口噤む 昼間もぽちぽち黙ってる 常々文句を頬張って 寂しい奴だと思ってる 未熟な…
例年決まって顔を出す 約束も無い集まりに 楽しかろうがなかろうが 喧しいくらいの笑い声 騒ぎ…
案外記憶も頼りない 思い込むほど変化して 恣意的言語の額縁が 歪な景色を切り分ける 街道沿いの夕焼けも 全部真っ赤な信号も 真実だったかどうかなど まるで問題じゃないように 自分の嘘を守ろうと 向き合わないのは利己心で 標榜するのは正直さ 愛と優しさ声高く 美化した想いと物語 泥の炎に焼べながら 浮かび上った表情と 揺らめき続ける陽炎に 跨る心の焦げ臭さ 消せない匂いと生きるのか 丸ごと燃やして消えるのか せめて末期の決断は 真実ばかりを願いたい
大きく育った太陽に 裏も表も照らされて 方眼模様をなぞるのは 乾いた無音の風の指 肥大して…
今日も元気に服薬だ カプセルカクテルシェイキング 生きる代償廃棄物 いずれは埋まる処分場 …
君がどれほど悲しいのか わからないけど知っている 理由があろうがなかろうが 君は悲しくなる…