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理論と現場は違う!全ての発達凸凹児の親御さんへの応援メッセージ

最近、公園のベンチで
読書をすることにハマってます。

風を感じながら、緑に覆われて、
たくさんの生き物たちと一緒にのどかな時間を過ごす。

最高です♪


共育LIBRARYへようこそおいでくださいました✨

教育、人間、人生など、様々な「知恵」や「情報」が詰まった図書館のような、皆さんがくつろぎ、人生の「気付き」を得たり、知的好奇心を満たしたりできる居場所を目指しています😌

どうぞ、ごゆるりとお過ごしください。

共育LIBRARYりょーやん、元教師です。


発達凸凹の子どもと接していると、
非常に多くの学びを得ることができます。

どう対応をするか頭をひねらせる時もあり、
楽しくお互い笑い合える時もあり。

とても可愛い存在です。

ただ、筆者は知っています。

支援者として一時的に接するから、
そこまでの心理的な負担になっていない
ということを。

もし、1日中ずっと一緒にいたら、

「可愛い」

の一言で済まない事態になることも
しょっちゅうでしょう。

ADHDの子どもは、健常児よりも、
10倍叱られやすい
と言われます。

どのような親が育てた場合も
養育スコアが相対的にみて低くなることも
分かっています。

つまり、
誰が育てても簡単ではないということ。

そして、
ASDの子どもも同じぐらい大変のはず。

そこでこの記事では、
発達凸凹児や全ての子どもの子育てに
役立つ記事を書いていきます。

発達凸凹の子育てで格闘している
親御さんへの応援メッセージとして、

筆者自身が実際に支援している内容を描写し、
「思い」に連帯できる記事にできればと思います。

この記事は、メンバーシップの
リケジョママさんとのコラボ記事です。

ぜひ、最後までご覧ください。



ASD支援の原則

ASD。自閉スペクトラム症。

以前に、ASDの特性や支援について
記事にしたことがあります。

これらの中で、ASDの特徴として、

・言語の発達に凹みがあること
・人よりもモノへの興味関心が強いこと

といったものがあることを
説明させてもらいました。

なぜ、言語の発達に凹みがあるのでしょうか。

実はASDの子どもの多くが、
脳の活動部位に健常児と違った特徴が見られるのです。

健常児の場合、
言語の音にふれている場合は、
言語中枢の左側優位性を示します。

ただ、ASD児は、
右半球優位性を示す場合が70%近く
認められました。

右が優位であるからこそ、
右脳的な部分の視覚的刺激や、
音楽といったもの
にASDは強くなる傾向があります。

よって、視覚支援が重要となる。

他にも上記の記事に書いた、
ASD支援の5原則は以下です。

▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢

❶構造化
❷視覚支援
❸抑制NG+肯定型
❹選択させる
❺道具の活用

▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢▢

構造化は、区切るということ。

場所や立ち位置をマットや線で区切る。
活動を時間で区切る。
作業スペースを個人で区切る。

などなど。

後は、否定語をなるべく使わず、
具体的に何が望ましい行動なのかを、
肯定型で伝える。

他にも選択肢を用意して、
選ばせるということも重要。

詳しくは上記の記事をご覧ください。

このような全体的な原則を知っていても、
実際の支援の現場は全然別物だったりします。

よって、
筆者が実際にASDの子に接している場面を、
ここから記していきますね。


ASD児への支援のリアル

さて、ここからは、
実際に筆者が支援を行ったエピソードを書いていきます。

A君。

療育施設にやってきたのは1年生の時。

初日にレゴで遊んでいたのですが、
友達が使っているパーツを勝手に使用し、
バトルが勃発。

相手が衝動性が高い子だったので、
殴りかかろうとするところを止め、
職員が興奮しているその子を諭す。

それを見ていても、
1年生の子はケロっとしています

常にネコのぬいぐるみを抱き寄せ、
定期的に匂いを嗅いで、
傍に置いておきたがる。

そんな子どもです。

このA君、
疲れているとき、
自分がやりたくない活動があるとき、
遊びを切り上げたくないときに、
かんしゃくを起こしたり、
パニックになったりします。

ここでのまず大事なことは、
施設をA君にとって安心できる環境にすること。

職員に対する信頼が生まれれば、
A君の全ての症状が和らぎ、
指示が入りやすくなります。

ただ、ASDの子どもは、
人に興味を示すのでなく、
モノへの興味が強い

よって、

「一緒に遊びたい」

という欲求がそもそもない。

ではどうするか。

筆者がとった対応は、
思いっきりA君の世界にこちらも没入するということ。

例えば送迎している際中、
突然冒険の旅が始まります

「よし!今からこのミライドンに乗ってポケモンを捕まえに行くぞ!!A君、どこのステージがいい?」

ときくと、

「うーん、森かな♪」

みたいな感じで冒険が始まります。

そこにはレベルの高い野生のポケモンが大量に・・・!!
(と、いう設定にしておきます 笑)

そして次々とポケモンたちを捕まえ、
森の奥にいる伝説のポケモンもゲットするのです。笑

そんなことを繰り返していると、
次第に、

「一緒に遊ぼ」

と誘ってくるようになります。

正確には、

「ぼくは〇〇と遊ぶかな♪」

と、こちらは誘われてもいないのに、
勝手に本人の中で遊ぶことが決定しているのです!
(しかも呼び捨て 笑)

ASDの子は自分の世界を大切にしてくれ
さらにその世界をワクワクする方に広げてくれる
大人のことを信頼する節があります。

こうなったら、色々な指示が入るようになる。

なかなか次の活動に切り替われないときも、

「この活動終わったらA君と遊びたかったんだけど、活動が始まらないと遊ぶ時間も少なくなっちゃうな~」

と言えば、むくっと起きて、
活動に参加するようになります。

なかなか遊びのルールを守れないときも、

「ああ~残念だな~ここはルールを守る子が一緒に遊べる場所だから、A君とはもう遊べなくなっちゃのかぁ~」

と言うと、
ルールを守って遊べることが増えていきます。

床に寝そべって、
全然手を洗いにいかないときも、

「あ、あそこにピクミンの泉があるぞ!!青ピクミンいるかな?」

と言えば、目をキラキラさせて、
ピクミンの泉(手洗い場)に行きます。笑

なかなか椅子に座らなときも、

「あっ!A君の椅子が空いている!チャンス!今日こそはA君の椅子に先に座っちゃうぞ~」

と言うと、
ニヤニヤしながらダッシュして来ます。

トラブルがあったときも、
それを覚えておいて、
次のときの予告に使う。

「この間はレゴをお友達にわたせなかったでしょ。ここはレゴは皆で使うものなんだ。レゴを渡せるっていう約束ができるなら、レゴを使えるよ」

そうやって合意を得て、
それを踏まえて意思決定したことは、
大体守ります。

たまに、本当の本当に
エネルギーが枯渇しているときがあります。

そうなったときは奥の手。

ジムトレーナーに勝ったらゲットできる、
伝説のバッジを見せる
のです!笑
(プリントしてラミネートしたもの)

すると、

「〇▼×※△~!!」

と奇声をあげながら、
見事に復活をとげます。

「さすが、ポケモンマスターA君だ!」

といった褒め言葉も添えて。

そんなこんなで、
思いっきり大人が介入しながらも、
ルールを守り、
大体スケジュールに沿って動けるように支援していくのです。

それを数ヶ月繰り返していくと、
段々と自分で勝手に動けるときが増えてくる

その時にすかさず褒めていく。

ASDの子は、
子ども ⇔ 大人という関係性よりも、
支援者を「仲間」みたいに捉えている節があるので、

「やるな~やっぱA君にはかなわないな~」

などと言いながら。

余談ですが、
筆者が最後に勤めていた学校に、
かなり強いASDの特性をもっている子がいました。

その子は少しこけたり、
モノが当たったりすると、
「骨折」します。

保健室にきて、

「せんせい~こっせつしました~」

と言いながら、
足を引きずって来る。
(歩いとるやん 笑)

筆者が担任ではなかったのですが、
そうなると先生たちによる「手術」が発動します。

効果音を出しながら、

「キュイーン、手術完了!」

というと、見事に復活するのです。笑

こっちは笑いをこらえるのに必死です。

ちなみに通常級在籍の、
小学5年生です。

このように、
その子の特性や世界を愛し
対応を面白がるようになっていければ、
ASDの支援はかなりやりやすくなります。

「教育は格闘技である」

と言われますが、
それぐらい繰り出す技の選択肢は、
たくさんもっておいた方がよいでしょうね。


リケジョママさん×ASD児教育

リケジョママさんは、
ASDである3歳の息子さんと、
1歳の娘さんを子育てしている真っ最中。

定期的に息子さんの成長記録を
noteに残しています。

まずは、息子くん一番の課題である”お喋り”から。

「あっこして(だっこして)」というフレーズをマスターした
というのが先月の成長記録です。

今月はどんな成長を遂げてくれたのでしょうか。
ワクワク😊

🦒1番成長したことは?

「パパ ぷんぷん ぶーーーーーー🙅‍♂️❗️」
(パパ、怒っちゃダメ!)
「ママ おっぱい ない?」
(ママのおっぱいもう出ないの?)

と、たまーーに3語文を喋るようになりました👏成長がすごいっ!!

こうやって、
何がどれだけ成長したのかを
記録として残していくことはすごく大切。

自分が自信を失いかけたとき、

「でもやっぱり長期的にみると成長しているじゃないか」

と自分を励ます、
親御さんの自分自身への支援になります。

発達上の特性は
一定の年齢にならなければ分かりませんが、
娘さんのこともしっかり記録に残しています。

さてさて、今日は娘ちゃんの成長記録を🐰
娘ちゃんは、今のところ定型発達。

と言っても、
 ☑︎目があいにくい。
 ☑︎人見知りをほとんどしない。
 ☑︎1人遊びが得意。
という特徴があるので、

娘が2才くらいになって、「発達障がいです」
と言われても私は全く驚かない感じですが😂

リケジョママさん自身が、
発達凸凹のことについて勉強しており、
且つ、信頼できる幼稚園や、
療育施設と早い段階でつながっている
ので、
子どもにとてもよい環境を提供している感じがします。

お引越しで3週間しか利用できないけど、初の児童発達支援へ。

見学で1度行っていたからか、すんなり入室。オールAの「がんばりかーど」をもらって帰ってきた🌟

すごいじゃん👍新しいところでも頑張ったね!
母は誇らしいゼ!

もちろん、家では色々あるでしょうが、
こうやって「いい面/明るい面」に焦点を当て、
noteに書いていく

このように決めて書くことで、
子どものよい面を自然と探すようになる

これも素晴らしい、
子どもへの支援の1つだと思います。

これからもリケジョママさんのがんばりを、
応援していきたいですね。


まとめ

ASDの子ども含め、発達凸凹の子どもは、
周囲を気にしていないように見えても、
自分が受容されているかどうかを敏感に察知します。

その特性を心から面白がり、
受け入れて、且つ、一緒に楽しんでいれば、
色々な支援が入るようになっていく。

ただ、親御さんや支援者が楽しめるためには、
一個の人間に負担がかかりすぎないことが大事。

家族や親戚
教師やスクールカウンセラー
社会福祉サービス
かかりつけのドクター
自助会
SNSの同じ境遇の方々

たくさんのパイプをもち、
自分の負担を少しでも軽減していくことが大切。

「依存先を増やしていくことが自立である」

という考えもあるくらいですから。

共育LIBRARYや、
このnoteというSNSも、
そういったパイプの1つであったら、
とても意義のあることだなと思います。


この記事が、
良かった、役に立った、
リケジョママさんを応援したいと思われた方は、
リケジョママさんの記事に、
スキ、コメントをしてくださるとうれしいです!

共育LIBRARY×メンバーシップの仲間のコラボ記事は、これからも発信していく予定ですので、楽しみにしてもらえるとうれしいです♪

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