日本語インターン

2ヶ月間ベトナムで日本語を教えるインターンをして感じたこと。


僕は2018年の12月から2019年の2月まで2ヶ月間ベトナムのダナンで日本語を教えるインターンをしてきました。
働いた機関はNPO法人Trellisです。
https://peraichi.com/landing_pages/view/trellissummer

帰国してもう3ヶ月が経つのですが、
インターンで「何を学んだか忘れかけている」ことに就活の面接をしている時に気づいてしまったので今更感はあるのですが振り返ってみようと思います。ベトナムでインターンすることに興味を持っている人に少しでも働くイメージが湧いたらいいなって思ってます。

1.ベトナムのインターンで行ったこと

・将来日本で働きたいと思っている大学生に日本語の授業
・児童養護施設の子供達に日本語の授業
・日本語授業のカリキュラムとスケジュール作成
・毎授業の要綱作成
・ホーチミンにある日本語学校の見学と学生にヒアリング
・ホーチミンにある送り出し機関で働く人にインタビュー

大きく分けると日本語の授業をしたことと、僕自身なぜベトナム人は日本で働きたいと思っているのかを知りたかったので日本語学校や技能実習生を送り出す送り出し機関で働く人と話したりしました。話しを聞いた上で自分が帰国してから何ができるのか知りたかったのでこの目的は大いに達成することができました。

また、日本語の授業を教えるだけでなくインターン生自身が授業のカリキュラムを作成したり、日本語検定4級を7月にとる目標から逆算して授業を作成する機会を与えてもらえたので、ベトナム人にとってよりわかりやすい授業をするためには何が必要なのか自ら考え、改善していくことができてよかったです。具体的には、簡単なことなのですが授業前にベトナム語で単語を調べて日本語をベトナム語に訳しておいたり、授業中にどんな質問を生徒に投げかけて理解してもらうかです。

ただ、簡単な工夫をしたことから国や文化など関係なく真摯に伝えようとすれば相手に物事を伝えられることができる実感を持つことができました。
いい人もいれば悪い人もいる、優しい人もいれば気難しい人もいたりと国というフィルターを通して物事を見るのではなく1人1人と向き合うことができるようになった気がします。日本人だから〜とかアメリカ人だから〜ではなく1人1人と向き合えば世の中から偏見や差別なんてなくなる気がします。

2.インターンで感じたこと

ベトナムのインターンで感じたこと、気づいたことはただ1つです。

「日本に来る外国人が『日本を好きなままでいてほしい』、『日本で働きやすく暮らしやすいと感じてほしい』」

これに尽きると思っています。

ベトナムには日本で働きたい人や、日本が好きな人が本当に多いです。
日本語を学んでいる人はもちろん、日本語を学んでいなくても日本に行ってみたいと考えている人は何人もいました。
その理由も「日本の技術は先端だからベトナムに生かすことができる」、「日本人は優しいから一緒に働いてみたい」などなどポジティブな意見が多いです。
しかし、そんな期待を抱いて日本にもらっているにもかかわらず日本に働きに来たベトナム人は真逆の意見、日本が嫌いになって帰ってしまう人が多くいることを知りました。
その要因はいろいろありますが、聞いていた給料より安く働かされてしまうことや規定時間以上働かされてしまうことがあります。

その根本原因は日本企業(特に零細企業)や日本政府が日本に出稼ぎに来る外国人を単なる労働力としか見ておらず1人の人間として向き合うことができてないからだと思います。
こんなことを続けていたら働きに来る外国人はどんどん日本が嫌いになり日本に来なくなると思います。そしてこのままだとその未来はそんなに遠くないのではと危機感を覚えています。

この現実に僕は何ができるのか3ヶ月ほど考えていたのですが最近ようやく答えが出てきた気がします。
1つ目は日本の中小企業の生産性を上げること。生産性が低いから足りない部分を外国人で補おうとしてしまうのだと思います。テクノロジーで補うであったり、会社の働く環境を変えて1人1人の生産性を上げることであったり、もしくは中小企業の中には必要のない会社もあるかもしれないのでM&Aするのもいいと思ってます。なのでこれが実現できそうな会社で働こうと考えています。
2つ目はベトナムなどから働きに来る技能実習生に対して日本企業や仲介企業の情報を提供すること。日本に来てから苦しむ人の多くは働く前に何をする会社なのかであったり、この会社はブラック企業なのかどうか判断することができずにきてしまいます。その理由は情報が届いていないことにあると思っています。最初は社会人になってからこれをやろうと思っていたのですが情報を提供することなら学生の間からできるのではないかと気づいたのでもう少し仮説検証を繰り返し9月頃から行動に移していく予定です。

外国で長期的に生活しなければ気づかなかった思うのですが、僕は日本が好きだと改めて知ることができました。だから日本に好きできたのに苦しむ人が生まれるのは悲しいことだし自分が変えたいのだと思うようになったのだと思っています。

最後にベトナムがどんな国か簡単にお伝えできたらと思うのですが、ベトナム人はとても日本人に似ていると感じました。
相手を気遣う性格の人が多く僕自身、何度もベトナム人に助けてもらいました。キャッシュカードを紛失した時は見知らぬ人が交通費を渡してくださり生活することができたし、道に迷った時は助けてくれたし。(もちろん時間にめちゃくちゃルーズなとことか日本と違う部分もありますが)

なので、ベトナムで生活したり働くことは日本人にとってはあまり苦ではないのではないかなと思ってます!