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イギリスで格差や階級は人々の分断を生んでいる。日本も他人事ではないかもしれない。


最近はアマゾンで本を買うことが多いのだが、久々に本屋を訪れた。
そこで子供達の階級闘争という本に出会い、とても面白かった本だったので読んで感じたことを書きたいと思う。


イギリスには富裕層、移民、貧困層...カテゴライズはできなくとも様々なタイプの人がいる。
そんな階層の違う人たちが出会いにくくなり分断が生まれているという。(階層と言う言葉はあまり適切でないと感じているが代替案もないので階層を使います)
下記は本書に出てきた内容を引用したものになります。

スクールランキング上位の小学校に子供を通わせるために小学校の周りに富裕層が住む→住宅の価格が高騰する→貧困層は土地代が安いエリアに住む→階層の違う人たちの出会いがなくなり分断が生まれる
英国の親は移民の子供がいる保育所には子供を預けない
移民の親は英国の子供がいる保育所には子供を預けない
英国出身とそうでない人の間が交わらなくなり分断が生まれる
外国から来た人が出世して階級を昇ると他の外国人を排他するようになる

イギリスの現状はこの本を通して初めて知ったし、詳しくないがEU離脱も移民や格差が生じたことが要因の1つなのかなと感じた。

ただ、この本を読んでいて一番感じたことは日本の未来が悪い方向に進んだら同じようになる恐れがあることだ。

前に聞いた話では浜松や岐阜では、日系ブラジル人の定住が増え、工場の近くに住むようになる。そうすると日本人が他の市町村に引っ越すようになりかかわらなくなった話を聞いた。
そうではなく国籍、人種、年齢、性別関係なく誰かが手をさしのばせば助け合える社会は作れないのだろうか。

このように同じような階級の人たちしか出会わない社会になってしまうと自分たち以外の人に関心を示さなくなる。そして、お互いに困った時助け合うことは不可能になってしまうのではないかと感じている。

だからこそ、今の時代には地域コミュニティのようなゆるいネットワークが大切になると思っている。共働きの親が安心して子供を預けることができたり、日本に住む外国人が気軽に相談できる相手がいたり、一人で暮らしている老人と話す相手がいたり。

少子高齢化の日本だからこそ職場や家庭以外のつながりを作ってお互いに助け合える社会を実現できたらと思います。

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