痛みとは 頭の温度の 上昇にあり!?
[痛みを感じる神経と熱さ冷たさを感じる神経は同じ]
昔、伊東家の食卓というテレビ番組がありました。視聴者投稿型の番組で、
普段の生活に使える 人が知らない裏技や豆知識を紹介する番組でした。
その中に面白い裏技が。
「熱々のご飯でおにぎりが握れる裏技」というものです。
そのやり方は、「何度か両手をたたき合わせて手の平を痺れさせ、手が痺れている内におにぎりを握る」というやり方でした。
なぜ手を叩くと熱々のおにぎりが握れるかというと、手が痺れると手の痛みを感じる「痛覚神経」が麻痺し、痛みを感じにくくなります。
痛みを感じる痛覚神経と熱さ冷たさを感じる「温覚神経」は実は同じです。
だから手の平が痺れていると、痛みだけでなく熱さ冷たさも感じにくくなるのです。すると熱々ご飯の温度を感じにくくなるので、熱さを気にせずにおにぎりを作れる、と言うわけです。
熱さ冷たさは感じにくくなるだけで、実際に温度が変わらなかったり、火傷しなくなるわけではありません。
[熱さと冷たさは思い込みで勘違いする]
また、こんな裏技…というか実験、もありました。コーヒーを用意し、
「このカップには熱々のコーヒーが入っています」と事前に知らせておき、
その後うっかりミスを装い相手にカップをくっつけたりコーヒーをこぼしたりします。
相手はびっくりして熱がります…しかし実は中身は熱いホットコーヒーではなく冷たいアイスコーヒーでした。
熱々のコーヒーだ、と言われたことを素直に受け取るような人だと、本当にそのコーヒーが熱いと信じ込んで騙され一瞬熱がってしまう、と言う実験。
疑り深い人だと効果が薄いようだ、と番組で言っていました。
思い込みやとっさの反射で、冷たさを熱さと勘違いしてしまう。
この勘違いは(痛みと)熱さ冷たさを感じる神経が同じだから起るのです。
熱さを感じる神経と冷たさを感じる神経(温覚神経)は別々ではなく同じなので、思い込みからこういう勘違いを起こすことがあるわけです。
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これらの理屈を頭痛に当てはめたらどうでしょうか?
痛みを感じる神経は、熱さ冷たさを感じる神経と同じである。
痛みと熱さ冷たさは同じように感じる。
脳は痛みと熱さ冷たさを感じる神経そのものの塊である。
人間は思い込みから熱さと冷たさを勘違いする。ならば痛みも勘違いする?
そして、痛みに耐えられずに気絶した拷問対象は水を掛けると目を覚ます。
拷問を受けると、痛みと共に脳(頭)の温度が上昇し、それに耐えられなくなる(脳がオーバーヒートする?)と気絶する。だから水を掛けて脳(頭)の温度を冷ますと、意識が回復して目が覚める…
つまり、頭痛の場合も頭痛という「痛み」を感じているとき、脳(頭)は熱くなっているということになります。(※)
頭が痛いと頭が熱くなり、頭が熱いと更に頭が痛む…負のループです。
今まで誰もそれに気づかなかったのは、
痛みと熱さ冷たさを感じる神経が同じで、脳が勘違いしやすいから。と、
頭に水を掛けて冷ますという簡単な方法を殆どの人がやらなかったから。
それならば、熱くなっている脳(頭)の温度を冷やすと、頭痛も治まる…
卵が先かニワトリが先か?の話とどこか似ています。
頭痛が起る原因は、頭の痛みが先なのか?頭が熱いのが先なのか?
…論理の仮説仮説、飛躍飛躍の連続ですね。
時代劇やスパイ映画なんぞの作り物を本気にするのは馬鹿馬鹿しい!などとおっしゃるお医者さんもおられると思いますが、私は軽い頭痛が起ったとき
頭や耳や肩を冷やしてみると頭痛が治まった経験があります。ほかにも、
熱くなるな、頭を冷やして反省しろ、涼しい顔、目から火が出るような痛み、COOL(カッコイイ)等の言葉に、寝耳に水、頭寒足熱という慣用句、ラグビーにおける魔法のやかん等、
意識と体温の関わりを示すものは見回してみれば沢山あります。
これは様々な治療に応用できるのではないでしょうか?
重度の火傷やガン治療による激しい痛みを、痛み止めなしで抑えることが出来るとしたら…
医学の新しい希望が見えてきた…かもしれません。
(※)痛みが脳に伝わると脳が熱くなる、というのは、
例えば白熱電球に電気を流すと、光ると同時に熱を出すように、
人間が痛みを感じる際の副作用みたいなものなのかも?
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