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No.67 - 与えられた環境では、私たちは生きられない。


あなたは、今のキャリアに満足していますか?
仕事に追われる毎日の中で、自分の人生を見失っていませんか?


この記事では、ある2人の人物のそれぞれの選択が、どのように彼らの人生に影響を与えたかを紹介します。

一人は、裕福な家庭に育ち、親の敷いたレールに従って生きてきたものの、自らの意思でその道を離れ、フリーランスとして新たな挑戦に踏み出しました。もう一人は、恵まれた環境に安住し続けた結果、「人生を変える」タイミングを逃してしまい、キャリアの危機に直面しています。


これから紹介するのは、彼らがどのようにして自らの人生を再定義し、どのような困難を乗り越えたのか/乗り越えられなかったのか、という実話です。

もしあなたが今、自分の今後のキャリアに迷いや不満を感じているなら、この記事がきっと、新たな視点と行動のきっかけになるはずです。

次の一歩を踏み出すために、ぜひこの先を読んでみてください。


友人Aは、与えられた環境に嫌悪感があった。


私の友人の一人に、動画制作界隈のクリエイターがいます。

彼はもう7年以上、フリーランスとして個人事業で生計を立てています。少し年下ですが、ある意味、個人ビジネスにおける私の先輩だと言えます。


先日、彼と二人でワインを飲んでいた時に、少し印象的なことを言っていたのを覚えています。


「あの時、自分の人生は変わった。
それまでは本当に "自分" がなかった。

何もない、空っぽで空虚な生き方だった」


私も詳しくは知らないのですが、彼は九州のお金持ちの家に生まれたそうです。幼少期を海外で過ごした後、中学校からは日本国内に戻りましたが、帰国子女枠を使って名門校に簡単に入れたそうです。

何でも親が用意してくれたと、彼は言っていました。

結局、そのままエスカレーターで高校大学と進学し、帰国子女という優位性と生まれついた家庭の資産を使って高学歴を手に入れるに至ります。

別にこれは珍しい話でも何でもなく、世の中の高学歴エリートと呼ばれる人たちの一定数は、何かしらの「裏」がある中で経歴を手に入れています。
超高学歴のエリートのはずなのに、びっくりするぐらい仕事ができない人がいる理由の一つはこれですね。

就職活動も、なんだかんだコネ次第でなんとかなります。彼は日本人なら誰でも知っている超有名企業に親のコネだけで入りました。
書類選考もグループディスカッションもなく、最初から最終面接だったそうです。その最終面接も、役員との顔合わせのようなもので、いわゆる志望動機やガクチカなどは一切聞かれなかったと。


こうして彼は、大した努力もせずに、

  • 良い高校を出て

  • 良い大学を出て

  • 良い会社に就職する

という成功ルートに乗りました。


すべてを手に入れて順風満帆かのように見える彼の人生ですが、彼自身が感じていた本音は、外から見えているものとは違いました。


「本当に自分がなかった。
何もない、空っぽで空虚な生き方だった」


そう、彼は振り返っています。


曰く、それまで何の苦労もせずに生きてきた自分の人生に、なんだかスッキリしない違和感があったと。

何一つ自分の意思で決めてこなかった人生が、情けなくて本当に嫌だったと。



そして友人Aは、与えられた環境を捨てた。


その後、彼は、28歳の時に会社を辞める決心をして、フリーランスとして独立をします。動画クリエイターとして新たな道のりの始まりです。

両親は激怒して、ものすごく反対したそうです。
「絶対に許さない」と完全否定だったそうです。

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