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<第45回>「大企業経験」って、転職の役に立つのでしょうか?


こんにちは、安斎響市です。


今日いただいた質問は、

「ゆるい大企業」を去る若手たちは、早いところジョブローテのリスクのない会社、裁量のある会社、業務範囲の広い会社に移るものかと思っていました。 安斎さんがおっしゃる(新卒入社後1,2年より長い期間の)「大企業経験」というのは、転職の時に役に立つものなのでしょうか。

 というものです。

※この週刊連載:安斎響市の「転職相談室」(毎週土曜日更新)は、マシュマロというツールで募集した匿名の質問に対して、安斎響市が、徹底的に真面目に答えていくという企画です。

かなり込み入った質問や、人生相談のような投稿も多く、Twitterで140文字だけの回答だと私の意見を説明しきれないため、毎週1問、このnote記事で徹底解説していきます。

質問の投稿は、こちらから



「ゆるい大企業」を去る若手たち…


恐らく、こちらの記事に関係する話かな? と思います。


この記事に出てくる調査結果によれば、「直近の新入社員の48.9%が、『自分は別の会社や部署で通用しなくなるのではないかと感じる』と回答している」そうです。

いくらホワイトな優良企業でも、「自分自身の成長」を感じられないと、若手社員たちは長期的なキャリアに悩んで辞めていってしまう、という記事ですね。


さて、今日の質問。

「大企業経験」は、転職の時に役に立つものなのか?

答えは、Yes. です。とても役に立ちます。



これは間違いないと思います。私の過去の転職活動経験、大手企業の面接官としての採用活動経験から言っても、「確実に役に立つ」と言い切れます。

一方で、上記の記事のように「大企業経験は、自分のキャリアにとってプラスにならないのではないか?」という不安を感じる人も多くいるようです。

今日は、「大企業経験」が、具体的にどのように転職活動の際に役に立つのか、説明していきます。


「大企業経験」とは、具体的に何のことか??


そもそもの話ですが、ジョブローテーションのリスクのない会社、裁量のある会社、業務範囲の広い会社を求めている人は、はじめから、新卒の就活で大企業は選ばないと思います。

ジョブローテーションが嫌だったり、新卒1年目から裁量が欲しいと思っていたのなら、なぜわざわざ大企業に入ったのか、完全に謎です。

地方転勤になるリスクや、配属ガチャのリスク、裁量ある仕事を持たせてもらえるまでに一定の年数がかかるのを承知の上で、それらを犠牲にしてでも大企業で手に入れたいものがあったから、多くの人は大企業に入ったのではないでしょうか?


大企業でないと手に入らないもの、それは何か?

私は、大きく分けて次の3つだと思います。

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