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No.69 - 20代でキャリアを終わらせる方法


今日は、ちょっと怖い話です。

簡単に言うと、何がキャリアを殺すのか? という内容です。

「20代でキャリアを終わらせる方法」と聞くと、「え? 仕事を辞めてFIREする方法かな?」と連想する人もいるかもしれませんが、そんな楽観的な話をしようとしている訳ではありません。

私の友人に、最近40歳くらいでFIREした人がいますが、その裏には「奥さんが年収1,500万円くらい稼いでいる」という壮大なオチがありました。FIREというよりは「専業主夫」ですね。

もうキャリアを必要としていない、「あがり」という意味での「終わり」は、ほとんどの人には現実的に訪れません。

ただ、キャリアが終了して人生が詰む、「破滅」という意味での「終わり」は、一定数の人の目の前に現実として立ちはだかります。

とても恐ろしい話ですが、キャリアが終わった場合、もう取り返しがつきません。本当にただの「終わり」です。
これから転職しようと思っても、もうどうやっても不可能ですし、目の前の仕事の展望も暗く、将来性がまったくない…… 低収入どころか、下手をすると無職・無収入の状態になってしまう、という致命的な状況です。

今日はこのような文脈で、具体的に、一体「何を」やってしまったらキャリアが終わり、手遅れになるのか? という核心を明らかにしていきます。


一度も転職をしないと、キャリアが終わる?


以前の記事では、"自分の過去をやり直すことはできないので、「このままじゃいけない」と気づいて、手遅れになる前に軌道修正するのが大事だ" という内容を述べました。


私の出版作の中での最高傑作『転職の最終兵器』でも、伝えたかったメッセージは "君のキャリアが、死ぬ前に。" で、手遅れになる前にきちんと考えて行動しよう、という話をしました。


じゃあ、一体どこまで行ったら「手遅れ」になってしまうのか? というと、一つの答えは、新卒入社で選択ミスをしたのにいつまでも転職をしない場合、キャリアが20代で終わる、です。

例えば、私のXやnoteに寄せられるキャリア相談の中には、「新卒で公務員になったことを今になってすごく後悔しているが、公務員の経歴はどこに行っても評価されず、転職できなくて困っている」という内容が結構多いです。地方公務員など、ビジネス経験としてあまり評価に値しない「市場価値が低い仕事」を長くやっていると、将来、他の道を選びたくても選べなくなっていきます。

あるいは、「介護職や理学療法士(リハビリ)の仕事を長くやってきたが、給料がまったく上がらず、他の仕事に転職もできない」という相談も多く来ます。こういう、国のルールや法律で「給与の上限が固定されている仕事」は、どんなにスキルを磨いて経験を積んだところで待遇は永遠に上がらず、一生報われません。本人の努力や性格の問題ではなく、最初に選んだ道が悪すぎるということです。

20歳そこそこの時点で、就職先を間違えるのは仕方がありません。

誰だって、最初はよく分からないまま就職をしてしまいます。学校を卒業したばかりの社会人経験ゼロの状態で、初めから迷いなく理想的な仕事を選べるほど、人間は優秀ではありません。

だからこそ、大事なのは「ここじゃない」と危機感を持って、転職によって道を選びなおすことだと私は思います。

残念ながら、歳を取れば取るほど新しい道は選びづらくなっていきますし、今さら新しい道に進んでも勝ち目がない… という八方塞がりな状況に陥ってしまうからです。


「20代でキャリアを終わらせる方法」。

その一つは、新卒で入る職場を間違えたのに、転職すべきタイミングを逃して、市場価値が低いままダラダラと年齢だけ重ねてしまうことです。


「転職のタイミングを逃す」より、もっと恐ろしいこと


他に、もう一つ、答えがあります。
実はこっちの方が致命的です。

こっちの方が、「転職のタイミングを逃す」よりずっと本質的で恐ろしい話です。

具体的に、一体「何を」やってしまったらキャリアが終わり、手遅れになるのか?


その本当の答えは、

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