地方移住4年目 ダンサー夫婦の “カタチのない生活” パート9

< 京極WORKS 誕生>

奥さんの“体操キー”と私の“アーティストキー”、2つの“ダブルキー”で挑んだ神河町での生活は、三年目を迎えて、少しずつ実を結び始めた。
ところがこの三年目に、大きな変化が私たちを襲う。
コロナウィルス感染症の感染拡大である。

高齢者、子供達を相手にする私達の活動は、一気に休止に追い込まれた。
三年目の集大成として準備していた活動も中止せざるを得ない状況に追い込まれた。
奥さんの地域おこし協力隊の任期が終わるこの年は、私達にとって今後も神河町に定住できるかどうかの勝負の年だった。
私達が何もないところから手探りで切り開き、やっと見えてきた新しい生活の“カタチ”が、ここで一気に崩れてしまうかもしれない。そんな一抹の不安が頭をよぎった。

そして私達は一度、立ち止まって、改めて考えなければならなくなった。
果たして私達は、何を求めてココに来たのか?
東京での崖っぷち生活を「変えたくて」ここへ来た。では「どう変えたくて」ココへ来たのか?

ここから先は

1,492字
この記事のみ ¥ 100

この記事が気に入ったらチップで応援してみませんか?