和世

20代の頃から小説を、ここ10年ぐらいはシナリオを書いています。猫大好きのミドルシニア…

和世

20代の頃から小説を、ここ10年ぐらいはシナリオを書いています。猫大好きのミドルシニア女史です。

最近の記事

5ws+1n 夢をあきらめない 最終話

〇(回想)SAKURAの部屋 ワインの瓶を持って泥酔しながら、慶喜に向かって罵声を浴びせているSAKURA。 SAKURA「慶喜、あの写真をマスコミに流せばあんたはもう終わり。ジエンドよ。わかってる? みんな、世界中の人が、み~~~んな不幸になればいいのよ」 ワインをがぶ飲みし、むせて、泣きながら高笑いをするSAKURA。 〇青山中学校・音楽室 典子「そんな・・・」 春樹「SAKURAが死んだとき、お前はどこにいたんだ?」 慶喜「彼女はリストカットや睡眠薬を飲んだりして、何

    • 5ws+1n 夢をあきらめない 第5話

      〇阿部の車の中 外車を運転しながら、ハンズフリーで大輔と話をしている阿部。 阿部「もしかしたら、指名手配になるかもしれない」 大輔の声「ええ?」 阿部「刑事が慶喜の指紋を取っていった。そっちはどうだ?」 大輔の声「翼が昼過ぎにこっちに着くから、それから一緒に探すつもりです」 阿部「そうか・・・」 〇コンビニエンスストア店内 商品を棚に並べる手を止めて、スマホで電話をしている大輔。 大輔「SAKURAのマンションにのぶが行ってたということは確かなんですね」 阿部の声「そうらし

      • 5ws+1n 夢をあきらめない 第4話

        〇新橋演舞場・城山の楽屋 リア王の衣装に着替え、鏡の前で化粧をしている城山。 付き人がスマホを差し出す。 付き人「先生、お電話です」 城山「誰?」 付き人「星プロの阿部社長からです」 城山「スピーカーにして」 付き人がスマホをスピーカーに変える。 城山「(着替えながら)城山だが・・・」 阿部の声「あ、先生。ご無沙汰しておりますが、ご活躍のほど心よりお喜び申し上げます」 城山「挨拶はいい。要件は何だ? 手短に願う」 阿部の声「はい、大変申し訳ありませんが、エドガー役を賜りました

        • 5ws+1n 夢をあきらめない 第3話

          〇慶喜のマンション(夜) 窓からレインボーブリッジの夜景が見える部屋。サイドテーブルの上にはブランデーの瓶と飲みかけのグラス、スマホが置いてある。 慶喜がいらいらしながら歩き回り、ガラケー電話で話をしている。 慶喜「もういい加減に勘弁してくれよ」 電話の相手「・・・・・・」 慶喜「だから、それは俺たちの関係がばれないように偽装しているだけだから」 電話の相手「・・・・・」 慶喜「いや、そうじゃない。誤解だよ」 電話の相手「・・・・・」 慶喜「もう勘弁してください」 電話の相手

        5ws+1n 夢をあきらめない 最終話

          5ws+1N 夢をあきらめない 第2話

          〇東京ドーム・控室 5人が肩を抱き合い、泣いている。阿部が入ってくる。 阿部「ようよう、君たち、何泣いてるの? 心残りでもあるのかい?」 5人「ありません」「ないです」 阿部「OK、OK! 10年間の全力疾走、ツアーの完全燃焼、ご苦労様。君たちには素晴らしい夢を見させてもらったよ。ありがとう」 5人が立ち上がり、阿部に向かって深々と頭を下げる。 5人「ありがとうございました」 阿部「とりあえず、4人は個人プレイヤーとなったけど、バックアップはちゃんとするから。春樹にはこれから

          5ws+1N 夢をあきらめない 第2話

          5ws+N 夢をあきらめない 第1話

          あらすじ 大輔、翼、典子(13)が通う南アルプス市立青山中学校に、山村留学で慶喜、翔太、春樹が転校してきた。一学年6人は仲良く学校生活を送っていたが、典子が急性骨髄性白血病で倒れ、治療費を稼ぐために、男子5人は歌謡コンテストに出場し、優勝して賞金を獲得。その後、国民的人気アイドルグループとなる。 デビュー十年目、翔太が宇宙飛行士に挑戦するため辞めたいと言い出す。翔太に刺激を受けて他の4人も将来を考え、グループは解散、5人は各々の道を歩き始める。 解散後五年目、慶喜と付き合って

          5ws+N 夢をあきらめない 第1話