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第3回クビ夢「カメ止めの上田慎一郎監督と出会った話」

みなさんおはようございます。

狛江市の極端児、調布市のマッドマックス

永井カイルでございます。


儲かってますか?僕はボチボチです。

さて、今回はとある映画監督と出会った話をお話しします。

誰なのかはもうタイトルに記載されてますが...

オチを先に出しとくパターンです。

2013年10月『Midnight Traveller』という舞台で25曲程度提供して

有難いことにそれから仕事が増えました。

CM音楽やビッグアーティストのパフォーマンス楽曲、
有名作家演出のもとで音楽監督をやらせていただいたり
ラジオ番組の編集業もやらせていただいて2014年は目まぐるしいぐらい動きました。

だけど一つだけ介入していないジャンルがあります。

それは映画音楽です。


この頃、誰にも言ってなかったのだが
ずっとやりたくてやりたくて仕方がなかった。
何回も諦めようとしたんだが、やはり諦めきれなくて
ズルズル引きずってたある日

そう、あれは2013年の夏頃の話か。非常に有難い言葉をもらった。

JOURNEYというイベントの打ち上げでのこと。
閑散と晴れた日の出来事だった。
当時舞台公演のプロジェクションマッピングの制作などで名を馳せていたSUPEREYEの土井社長に「カイル君の音楽はきっと映画でも映えるから自信を持っていいんじゃないかな」と言う御言葉を頂いた。

マジか。めっちゃ嬉しかった。
柴咲コウさんや「笑っていいとも」などに映像提供している方から
ある意味"お墨付き"をいただいたわけだ。これは有難い。ぶち上がった。

そして巡り巡って2013年の12月
永井カイル全楽曲提供の舞台公演が千本桜ホールでお披露目の時。
確か時期はクリスマス前だった。

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『DOWNTOWN HOTEL』という作品で演出はモラトリアムパンツの橋本さん。で、本番前の休憩の時に橋本さんが「今日映画監督くるよー」と言っていた。

映画監督?

そういえば橋本さんショートフィルム作品に出演したことがある言っていた。それが『彼女の告白ランキング』ってタイトルだった。

『彼女の告白ランキング』


その作品を手がけた映画監督が来るのだ。それが上田慎一郎監督だった。

『DOWNTOWN HOTEL』のソワレが始まる3分前、もはやトレードマークとなっている帽子を被った不思議なオーラを纏った男性が来た。

それが上田監督だった。上田監督は覚えてないだろうが僕は票券受け付けでがっつり上田監督を見た。

劇場では挨拶できなかったんだが、その後に上田監督作品のティザーを観まくって「これ全部自主でやってるのか。低予算とは思えないし、映像のことは良く分からないがすごいクオリティだ」これが率直な感想だった。

どうやらモラトリアムパンツの橋本さんと仲良しみたいで
僕と橋本さんがその後ガッツリ絡んだ作品がある。
『あなたがもしもを選んだあとで』という作品である。

あなもし

そして何とこの作品の初日に上田監督が来られたのだ。
残念ながら初日はバイトをしていて赴けなかった。
だけど、どうしても話してみたかった。
僕ががFacebookでフレンド申請して承認された。挨拶もできてないのにマジかと思った。

そしてメッセを送った。


"Twitterでも挨拶させていただきました。
モラパンに楽曲提供した永井カイルと申します。
承認ありがとうございます。

眼科画廊で会えなかったのが残念ですがもしよろしければ僕の音楽を聴いていただけないでしょうか?
ぜひ聴いて欲しいので。

若輩者ですがよろしくお願いします。

永井カイル"


メッセを送るのはかなり緊張した。

だがセルフプロモーションをするにはSNSは必要不可欠だ。

迷ってる時間などない。

すると数時間後に上田監督から返信が来た。


"永井さん
改めて、映画製作をやっております上田慎一郎です。
是非、永井さんの音楽聞かせて下さい!"


まさか返事は来るとは思わず驚いた。

気さくで不思議なオーラを纏い、とてもカラフルな作品を創る。
僕は上田監督にそんなイメージを抱いていた。

その後は何通かメッセンジャーで何回かやりとりし、ある日こんなメッセージが届いた。


"永井さん
おはようございます。
上田です。

遅くなってすいません。
楽曲聴かせて頂きました。

ファンキーなものから、バラード、R&Bなものまで。そのジャンルの振り幅に驚きました!ありがとうございます!

で、橋本さんからも連絡言ってるかもですが、早速のお願いになるのですが。

送って頂いた中の「panic Room」というゴキゲンな楽曲を、モラパン第7回公演の「恋する小説家」の宣伝動画(特報版)に使用させて頂きたく思っているんです。もしよろしければ使用させて頂きたいのですが大丈夫でしょうか?

改めて、動画の方も送らせて頂きます!

上田慎一郎"


何と上田監督は僕が作った音楽を元に宣伝動画を作ったのだ。

その作品がこちら。

舞台版『恋する小説家』

遂に上田監督 meets 永井カイルの作品?が完成したのだ。

これが上がってきた時、正直驚いた。
おそらく音に合わせて創ってくれたのだろうと思うが
かなりPOPでカラフルなトレイラーを上田監督は創ってみせた。

何より仕事が早い。そして僕が見習う姿勢でもあり、ポリシーとして掲げている「いつも通りにいつも以上のモノを創る」を体現しているように感じた。

余談だが実は前述の宣伝動画が上がったおそらく翌週か翌々週の話なのだが、僕は『鑑識結果』という舞台作品の集中稽古の真っ只中だった。

『鑑識結果』

鑑識結果

キャストが女性だけの作品でコメディよりの作品の全楽曲を永井が担当。

実はこの『鑑識結果』チームと橋本さんや上田さん率いる舞台版『恋する小説家』チームと稽古場が一緒だったのだ。
モラトリアムパンツの橋本さんや当時メンバーだった佐山さんたちにはご挨拶したのだが上田監督には緊張と迷いが生じてご挨拶ができなかった...笑

正直、この時の自分が無礼を働いたのはこの場で謝罪したい。
上田監督本当に申し訳ありません。。

話を戻そう。
残念ながら自分も楽曲提供していた舞台公演の本番があり『恋する小説家』は観に行けなかった。映画とはまた違うアプローチの上田慎一郎監督作を観たかったものだ。

月日が経ち、夏が終わろうとする残暑の時期に上田監督からメッセンジャーでメッセが届いた。

"この度は永井さんに相談させて頂きたい事がありまして、ご連絡させて頂きました。

先日クランクアップし、現在編集中の、監督作の短編映画「ラスト・ウェディングドレス!(仮)」に永井さんの楽曲を使用させて頂く事は可能でしょうか?

以前、送って頂いた永井さんの楽曲集の中で、この短編映画で使わせて欲しいなという楽曲が何曲かありまして!

で、もし他にも使用可能な曲などありましたら、聴かせて頂きたいなというのもありまして!

お時間あれば、一度お茶でもしながらお話出来ればなと。"


そう、これが「上田慎一郎コレクション」に収録されている『Last Wedding Dress』の楽曲オファーだったのだ。


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遂にきた。僕はこの瞬間を待っていたのだと。
しかも出演してる方も知ってる人から尊敬してる人まで
まさに上田組総戦力的な面子。奮い立った。

この作品で使うであろう楽曲は3曲。
それぞれが全く別のテイストでそれぞれにそれぞれの役割がある。

どの曲をどのシーンで使うのか。
公開前の映像である粗編をもとに丁寧に文字で説明してくれた。

打ち合わせの日を決めてそれまでにある程度の"準備"が必要だった。

その準備とは....
①上田監督の過去作品を観ておくこと
②楽曲のブラシュアップ
③ゴールを決めてそこまでどういうプロセスを歩むかのイメージ

以上のことはいま現在もとても大事にしている重要なファクターである。

できる限りの"準備"をして
2014年9月19日、都内某所で遂に上田監督と正式に"はじめて"会うことになる。

今日のお話はここまで。この続きは次回のnoteで。

次回「バイトをクビになって音楽で生計を立てざるを得なくなった話」


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乞うご期待!!!

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