ネットワークかメディアか

　クラシック音楽を聴いたり、ピアノを弾くのが趣味だけど、聴く方で知り合った友人はほぼ大部分が、ツイッター繋がりだ。フェースブックもツイッターも、当初は極めて個人的な事を、特にツイッターは、面と向かってこそこそと言うような事も含めて、誰に向けて言う訳でもなく言ってみるものだった。
　僕も含めて普通の人間は、ブログに纏まった事を書くような話題もないし文章を描く根気も無いような人間が、それでもなにかちょっと言ってみたい、というささやかな希望を適える場所だった。
　そこからどこからともなく、共通の趣味を通じてつながる人が現れ、ツイ友の輪が出来た。そこ辺りからツイッターを公に使う向きが増えて、新聞、雑誌、放送局がコンテンツを流し始め、それと同時にツイッター情報の罵倒があちらこちらで始まった。SNSがネットワークでなく双方向マスメディアになった。
　ツイッターを繋ぎ合わせて作った、あるいはそれもどきのメディアの外面だけで生煮えコンテンツのウェブサイトも増えてきた。
　情報を取る為にツイッターを使ってはいたが、もうノイズがまともな情報を圧倒している感じがする。情報を取るには編集者のメガネ通っているものに一個一個あたるべき時が来ているのではないか？ニュースのアグリゲーション・アプリを今後は頻繁に使っていく事になるだろう。
　その一方でネットワークに比重をおいた本来のSNSに軸足を移動していく事になるだろう。もちろん、今ある友人・知人とのネットワークを維持する事が最優先だから、いきなりツイッターを解約する訳では無いけど。