見出し画像

それ一本でやっていくことは厳しいから。「考えを固める」のではなく「視点を変える」という考え方~IIBC Cafe Globe #18 髙藤 さおりさん

4月10日は第18回目のIIBC Cafe Globeでした。
(交通事故→入院→腕が上がらない→リハビリ→で公開が遅れました💦)

Cafe Globeを開店することに至った背景はこちら

今回のゲスト

今回のゲストは髙藤 さおりさん。

画像1

幼い頃から近畿・中国・四国・九州とさまざまな地域に住む機会や、アメリカにホームステイする機会に恵まれた経験から、言葉や文化の多様性に興味を抱くように。
大学時代は外国語大学でドイツ語を、その後大学院で外国語教育を学び、修了後は外資系コンサルティング会社に就職。2016年2月にフリーランスとして独立し、alescunnaという屋号とともに「智を翼に、社会に羽ばたくきっかけ・場作り」を目指して奮闘中。2019年10月にイギリスへ引っ越した後は、日本語教育のボランティアをするなど、「海外にいる日本人」であることを活かしてさらに活動の幅を広げようとしている。今まで欧米・アジアで計14ヵ国を訪問。

たかとーさんと私

前職NPOで出会った髙藤さん(たかとーさん)。教育に熱い想いを抱きながらフリーランスとして活動している姿を見て、強いあこがれを抱きました。自分自身もフリーランスになってからも、たかとーさんを追いかけてというか、刺激をいただいているのでした。そして、今回「今海外にいる人の話を聞きたい」という参加者の方からのリクエストをいただき、Cafeにお呼びしました!

今回のお茶

Cafe Globeでは、ゲストのゆかりのある「お茶」と、ナビゲーターの私がその時おすすめしたいと思った「お茶」を交換して、飲みながらお話をしています。

今回私が送ったのは、鹿児島市内で開催されたオーガニックフェスタで出会った「釜茶房まえづる」さんの有機のお茶。

なのですが、当時のウクライナ情勢の関係で日本郵便が航空便の受付を一時的にストップしたタイミングと重なってしまい、船便に変更されてしまったので届いたのはなんとカフェが終わった1か月後😢ということで、イベント当日はたかとーさんは代わりに日本のドクダミ茶で参加くださいました。日本語を教えている学生さんからクリスマスプレゼントにいただいたマグカップとともに! 

一方たかとーさんが私に送ってくれたのは、こちら。

画像2

以前コロナ禍にカナダにワーホリに行ったほたるからもいただいたイギリスのPUKKA(パッカ)のハーブティー。オーガニックで有機栽培のハーブを色々調合して作られているそうで、4つの味のセットをいただきました!今回のカフェでは私は「レモングラスジンジャー味」で参加です。

今回のカフェ。

さて!今回のカフェです。

画像3

今回も他のゲストさんたちみたいに、たかとーさんは沢山写真を用意してくださったので、それを観ながらお話しを進めていきます。
フリーランス6,7年目に入るたかとーさん。生まれたときの病院は香川、その後広島、大阪、福岡と、瀬戸内地域で育つ、転勤族さんだそう。
初の本格的な海外体験は高校時代(この時は兵庫にお住まい)アメリカのロサンゼルス郊外にホームステイに行った時。ホストファミリーにサンタモニカに連れて行ってもらった時の写真を見せてもらいました。この時、2週間の滞在でなんと5キロ体重が太り、帰ってからジーンズが履けなくなっていて、「アメリカ恐ろしい」(自分の食欲が怖ろしい?!笑)という経験をしたそう。

元々はこの衝撃的な海外体験、オーストリアでやるはずだったそうです。「小さい時から海外に一度出たほうが良い」と考える両親のアドバイスで、学校のプログラムでオーストリアに行くはずが、担任の先生が連絡ミスをしてしまい(たかとーさんはそれを不手際だと思わなかったそうだが)、先生が悪いと思って代わりに旅行会社が企画しているアメリカのホームステイの資料を三者面談に持ってきてくださったことで、アメリカ行きに変更になったのだとか。自分の意思でアメリカに行きたい!サンタモニカに行きたい!ではなく、「たまたま」からスタートしたたかとーさんの海外体験だったのですな。

さて、そんな高校の先生の罪悪感(?)から始まるアメリカ短期留学を経て、たかとーさんは外国語大学に行き、なんとドイツ語を専攻、3年次を丸々一年ドイツのミュンヘンで過ごします。小学校の卒業アルバムの写真を見せてくれました。なんとそこに「10年後の自分」みたいなテーマの中にたかとーさんの「ドイツに留学したい」という文章が!ドイツに小学生ながら興味を持ったきっかけはどうやら習い事のピアノ。音楽に興味があり、音大進学も考えた程だそうですが、お金がとてもかかること、音大に行けるほどの能力がないかなということから進学を断念。ただ、クラシック音楽をきっかけに音楽が盛んなドイツ語圏の国々の存在を知り、ドイツ・オーストリア・スイスに行ってみたい…という気持ちが湧いてきたそう。そして、ここで先ほどアメリカに留学する機会を作ってくれたというお話しに出てきた高校の先生が再び登場。「本当に自分が好きなことを勉強できる唯一の期間。高校まではどうしても決められたカリキュラムがあってそれをしなきゃいけない。けど大学は学ぼうと思えば、自分の好きな分野を選べるし、で4年間自分がその分野で勉強したいことを、基本的には勉強できるような時期。そういう環境も整っているのが大学だから、大学では好きなこと勉強した方がいいよ」と話してくれたことが印象に残っているそうで、ドイツ語専攻を決めたそうです。

留学先ではドイツ語教育を学びます。小さいころから色々なところに転勤で住んでいたこともあり、方言に興味を持つようになり、そこから言語に興味を持つようになったのだとか。そこから、何か言語を活かした仕事がないかな~と考えて外国語教育に行きつくと。参加者から音楽を学ぶ機会もありましたか?との質問がありましたが、音楽関係は全く触れなくなってしまったそう👀もともと音大に行く!という勢いでコンクールに出ていたわけでもなかったのもあり、趣味で家でピアノを弾く程度になったそうです。

しかし、ここで、これが、たかとーさん曰く、自分の人生の今までの一番の失敗になってしまいます。「大学でドイツに留学したい」までしか考えなかった+私費留学はお金がかかるので大学の交換留学制度で行き単位をとって4年以内に卒業するとなるとかなり成績が良くないと交換留学の枠ももらえないという環境もあり、とにかく留学したい!という想いで大学での勉学に取り組んでしまったそう。後述するドイツ留学を経て、自分のそれまで目標にしていたものを達成してしまい、「達成できる目標は立てるものじゃないな」と感じたそうです。

画像4

帰国後、就職活動のタイミングもありましたが、たかとーさんは留年を選ばず、4年目で卒論を書いて卒業。そのあと、アカデミックな分野に興味を抱きつつ、日本国内の大学院に外国語教育を専門で進学することになります。その間にもドイツ関係のインターンシップや、日英独の翻訳のバイトをシンクタンクでやったり、なるべくドイツ語を使うようにしたいな、そういう機会を得たいな、と思い行動し続けます。しかし、単発で仕事をするのはそれでよいが、ずっと仕事をするものとしてドイツ語関係はポストがあまりにも少なすぎることを感じ、広い視界に目を向けてみよう、とコンサルティングの会社に就職を決意します。コンサルティング会社にした理由は、「数ヵ月単位でプロジェクトが変わって、それごとにお客さんになる企業も変わるし、いろんな企業の話が見れたり聞けたりするのが魅力的だったから」。また、文系の院卒は、就活でも「なんで文系の院生なのに弊社へ?行くなら博士課程行ったら?」といったことを言われることもあった中で、コンサルティング業界は「優しかった」とのこと。文系院卒をプラス評価してくれたこともあったそうです。ちなみに、外国語教育専攻だったので、就職できなかった時のことを考えて教員免許ではないですが日本語教育の能力検定試験も受験していたそう。「就職できなかった時には日本語教師として海外に出ることも考えていて…」大学でのドイツ留学がゴールとなっていたたかとーさん、目標達成後、「これから何やっていこう?」が見えない中で、可能な限りの「保険」をたくさん作っていたのかなーと思う私です。

たかとーさんが3年弱務めた外資系のコンサル会社は製造や小売り系。マレーシアで研修があったり、インドのリサーチチームとお仕事をしたりといった海外と触れる機会はありつつ、基本的には国内、日本のお客様向けにお仕事をするものだったそうで、そこでたかとーさんはリサーチをしたり、新規事業立ち上げのプロジェクトマネジメント(以下プロマネ)を担当したそうです。また、在職中は参加者からの質問にもあったTMPというプロマネの国際的な資格も取得(フリーランスになってからそうした資格を取得していることの強みを実感しているよう)。さて、就職する前まで、ずっとドイツの事、外国語教育の事に浸かっていたこともあり、そこからの切り替えは大変だったそうです。しかし、ここで発見。「やっぱりヨーロッパとかだと大学時代にやったことが仕事に繋がってないと仕事がしづらいんですけど、日本はそういうところ、新入社員教育ってところで担保してくれてるので私みたいに全然違う分野をやってたとしてもコンサルティング会社に入れてくれる。これは別にこの会社だけじゃなくて、他もそうだと思うんですけど。これはすごく日本のいいところだなと思いました」たしかに!自分も、大学4年間をずっと教職一筋で勉強していて、急遽就職を決めたけど、なんとかIT企業の営業、やっていけたもんなあ…たかとーさんは、修士を終えてからドイツに行くことも考えたそうですが、ドイツ人の大学の先生から、日本で職歴をつけてから海外に出た方が海外で転職しやすいのではというアドバイスをいただいていたそうで、他の国から見たら「日本の就職のシステムは特別だけど、その可能性を狭めないようないいものだなって思った」そうです。

画像5

さて、たかとーさん、コンサル会社で色々な人に出会い、海外にも行き、と視野がどんどん広がっていくわけですが、ドイツ系の仕事をしたい、と思ったり、大学の博士課程に進学することを考えていたり、と考えている中で、特に仕事が決まっていたわけでもないし準備をしたわけでもないけれど、フリーランスになることを決めます。そして、私と知り合ったNPOでのお仕事のお話しをいただいたことを皮切りに、色々なところで出会った方から、プロジェクトを手伝ってくれないか、と声掛けをいただくようになり、今に至る、と。フリーランスになってから関わったお仕事は、最初の頃は教育機関向けのコンサル(学生のデータ分析からの提言)や、教育系の記事の取材と執筆といった、学校の中に入って活動する系。そういえば、一緒に働いている頃、たかとーさんは東京と広島の2拠点で生活をされていて、広島の学校のお仕事をされていたりもしました。また、ワークショップとかもされていて、広島の教育機関の方々と一緒に「自分たちはなんで教育をやっていて…」「これからどのような教育をやりたいか」を考えるものをしたり、異文化理解のものをしたり。そして、イギリスに来てからはビジネス系が増え、eラーニングや社員教育系、非営利団体や社会貢献をしている団体にお金を出してその活動をより進めやすくするというプロジェクトのお手伝いもしていたり。でも、それらも何かしら教育機関と繋がっているそうで、フリーランスになってから最初はがっつり学校の中の学校教育に関わっていたのが、今は広がっていきつつあるそうです。対面で子どもたちと接するからこそ見えるもの(学校の周りの生活の場や地域)もあった上でそれらがすべて子どもに影響を与えていると考えるたかとーさんは、実際に足を運んだり、一緒にしばらくいることで分かることがあると思っているそうで、そうした考えもあり、イギリスでは子どもたちに実際に会うことが難しいのでプロマネ系のお仕事が増えているのだとか。

この話の流れの中でイギリスでの生活についてや(天気がいい日にわざわざ撮りに行ったオックスフォードの写真も!笑)、ドイツに行かれていた時の写真、お仕事をされている様子などを写真で紹介してもらいます。一緒に働いていた時の写真もちらっと見えて嬉しい私←。急遽スポットでのお仕事を引き受けることができるのも、フリーランスの強みだよね、と話してくださり、確かにそうだ、と思うのでした。

画像6

さて、そういえばそもそもイギリスに引っ越したきっかけは?と肝心なところを聞き忘れる自分。改めて聞きますと、結婚されたパートナーが博士課程に進むためにオクスフォードに行きたい!と言ったからとのことで、たかとーさんはお仕事等もあり、2年目からついていったのだそうです。ちょうど海外に出ようと思ったタイミングでもあり、ドイツでもいいなと思っていたところで出てきたお話しだったそう。国内に留まるorたかとーさんはドイツに行く、という選択肢もありだったのでは?と思ったのですが、結婚したのに別居もな、ドイツに行けたとしてもワーホリのビザで1年だけとなると(仕事があれば延長可)その間遠距離もな、と思い、イギリスについていくことを選んだそうです。「この数年は彼がやりたいことを応援して次の数年はまぁどこに行くかはわかんないですけど、終わった後にはどこに行くか考えようって。」

イギリスに行くタイミングで、フリーランスを一度辞め、現地の仕事を探そうと考えていたそうですが、日本でずっと仕事を一緒にしていた方々から続けてほしいとお仕事のお話しをいただけたそうで、イギリスに来てもフリーランスとして続けられているそうです。仕事の実力、そこでできた信頼関係があるからですよな、と話すと、今日本もコロナでリモートワークが増えて一緒にオフィスで肩並べてみたいにならなくなって、相手が何をしているかがわからなくなった分、コミュニケーションをとるのが大事になってきているよね、と。確かに…!!!(脳内でオンラインミーティングをする時に上半身スーツ下半身パジャマの人が出てくるCMか何かがなぜか再生される私)ちなみにイギリス現地での仕事、ということで、それこそ日本語教師も考えたそうですが、オックスフォードは土地柄語学学校も多く、日本語教師の仕事の募集がありますが、週1コマとかなので、フリーランスでやる方がやりやすいのかなと思っているそう。今たかとーさんはそうした語学学校系ではなく、オックスフォード大学内にある日本人コミュニティ(ソサエティ)に週1回ボランティアで日本語初級のクラスで教えていたりするそうです。

さて、ここで言葉について語っていきます。
まず、英語はどこで学んだのか!?ということから。アメリカにホームステイはしていたものの、大学はドイツ語専攻。パートナーとの会話は英語ですが、どうやってパートナーとコミュニケーションをとれるようになったのか…?と聞いてみると、すごい出来たわけでもない、と(笑)外国語大学に入学するときの英語の試験がちょっと難しめだったので、その時に勉強を頑張ったのだとか。また、大学在学中、第二外国語は英語を履修し、ネイティブの先生のクラスを取ったので、そこで英語をやっていたのと、コンサル時代のお仕事で英語を使う機会があって、なんとか今に至る、と。ただ、やはりアメリカ英語中心で学んでいたので、イギリスに来てみると、「やっぱり英語が全然違うなって感じた」そうです。また、イギリスでいろんな国籍の方たち(それこそ、オーストラリア、ニュージーランド、アメリカとか)と英語で話をしてみたら、何言っているかわからないとパートナーも言っていたことがあるそうで、「英語」と一言ではまとめられない、「英語」も様々なんだろうなあ、と改めて感じます。

参加されている方からの質問で、海外に住んでいる上で日本人として意識していることや大切にしていることを聞いてみました。たかとーさんが、自分が日本人であると自己紹介をすると、ポジティブな反応をしてくださる方が多いそう。「お寿司/ラーメン好きです」と言ってくださる方のように、食べ物だったり、アニメだったり、茶道といったお茶の文化だったり。「行ってみたい国の1つ」と言ってくれる子どもたちもいるそう。「私がボランティアでやっている日本語教育の教室もそうですけど、みんな別に日本語専攻っていうわけではないので、他の事を普段勉強していたり、社会人は働きながら、それでも、こうして日本に興味があるって言ってくれるので、ていう国に生まれ育ったのはすごくラッキーというか、幸せだなって思うし、それは別に私たちが作っているんじゃなくて、私たちより前の先人が築いた日本のブランディングというか、そういう感じなので、感謝しなきゃいけないなぁと思います。一方で日本の文化がどうなのかっていうのを話す場が多いのでそういうときに、じゃ自分が何か日本の文化をどう説明できるか日本の文化を知ってるかちゃんと分かってるかっていうところは、なんかストレスが溜まるじゃないですけど、ちゃんと知らないとなっていうのはすごく感じることが多いです。」もちろん日本はパーフェクトではないので嫌なところを挙げてと言ったら挙げられるけど、良いイメージが海外でこう伝わっているし、日本=これといった文化も知られているものが食からアニメまで幅広く多いわけで、行ってみたいと言われる国に生まれたことはラッキーなのではないかとひしひし感じているそうです。もちろん、言語もそのうちの1つだと。ああ、日本の文化を勉強し直そう、私←。

その流れで、日本と違うなと思うところも聞いてみます。細かいところを挙げれば沢山ある…と言いながら紹介してくれたのは、土足で家に上がること、トイレとお風呂が一緒な家ばかりで探すのが大変、そして、コロナ対策について(!)カフェが開催された2022年4月10日時点では、コロナに関係する規制は撤廃され、マスクはつけなくていい、イギリス入国の際の検査も不要、もうほぼインフルエンザと同じ扱いだそう。かかってしまった人も、5日くらい隔離してくれると嬉しいとしか言っていないので隔離しなくてもいいようになっているそう。とはいえ、会社や大学で独自ルールとして隔離をお願いしているところもあるし、建物の中はマスクをつけて入りましょうと言っているところも多く、国としては方針は出しているけれど会社や学校レベルではまだ残っているところがあるそうです。日本もこれからそうしたフェーズに入っていくのかな…?

今はイギリスですが、ドイツやアメリカに住んでいたこともあるたかとーさんにとって、どこが暮らしやすい・それぞれの国での生活の特徴についての質問も。すると、「イギリスとかドイツとかアメリカとか、国で見がちだと思うんですけど、結局その住む都市というかそういうのにもよると思う」と。例えば、今たかとーさんが住んでいるイギリスのオックスフォードは大学を中心に町がある、学生の多い都市。色々な国から人が来ていて、英語の訛りがあろうともばかにされることはないそうです。でも、そうじゃない街に行けば、やはり地元で育った人が多いところに行けば行くほどそうじゃないところから来た人への抵抗感というものを感じるところはある。それは、日本も同様じゃないか、と。そのため、国単位でどっかに住みたい、よりは、ざっくり大きな地域でいろんな言語や文化を持っている人たちが混ざり合って住んでいるヨーロッパがいい、とのことでした。もちろん、色々な文化が混ざっているからこそ生まれる紛争や他の大変なこともあるけれど、オクスフォードのように、共生しやすい、いろんなバックグラウンドを持つ人がいる街に住みたい、とのことでした。そんなお話をしてくださりながら、写真をどんどん見せてくださります。あーいいな、ヨーロッパが好きで…と言っていた方は今まで他のゲストにもいたけれど、そういうことなのかもしれない。

画像7

たかとーさんのお仕事論についても聞いていきます。自分のやりたくないこと、相手から求められた仕事で矛盾や葛藤があった時、どう折り合いをつけていったのかという質問がありました。
プロマネは、まさにそれが多いお仕事だそうで、「これがしたくて始めた」というより、「需要があって、そこで力になれるならと思って始めた」ものが多く、そういう意味では「自分のしたいことをしていない」と言われるかもしれない、と。メンバーが何人かいる中で進行管理をしたり、どういう方針で進めていくかを考えて意思決定をお願いしたり。でも、それを視点を変えてみると、チームの中に色々なことをしている方がいるので、それぞれにわかるように説明をしたり、かみ砕いて意思疎通しやすいようにしたり。「翻訳者」「通訳者」のように、当たり前と思って話していることを相手は当たり前じゃないかもしれないと思い話していく。これは、海外の異なる文化を持つ人と話すときに意識することと似ているし、そうした経験をたくさんしてきた自分だからこそ出来ることなのかなと思っているそう。教育の分野で話すとすれば、学校で何かを教え与えるみたいなスタイルではなく、突き詰めていく人達と共に伴走し、その人が持っていない知識や考えていなかったことを示唆として与えたり気づかせるきっかけを作り、その方が前よりもちょっと勉強できたな、知らなかったことを知ったなと思ってもらうことが教育の源泉だと思っているそうで、それはプロマネでもできることなのではないかと思っているそう。なので、学校教育以外はしない!みたいな考え方ではないし、そういう需要があるところに自分がしたいことをすり合わせていけないか、という視点で物事を見るようにしているそうです。「よくよく取り組んでいく中で見てみたらそれが実は自分がやりたかったことじゃないか!と思えないかな」と、自分の視点をちょっと変えてみるヒントをいただきました。
また、「全部を仕事としてする必要はない」というヒントも。「私もフリーランスとして、何年も生きてから考えたことなんですけど、全部を仕事としてすることないかなという考え方もあるなぁ、と思っています。なので、フリーランスとして仕事をしていて自分がやりたいドストライクの仕事が来ませんでしたっていうときにホッとしてそれを取りに行こうとするよりせっかくフリーランスで自分の動きやすいように動けるっていうのが会社員よりはしやすいので。ボンティアとして始めてみようかとか、違う形で、その仕事ではない形で何かドストライクなその形でってそういうやり方もあるかなと思います。」日本語教育はボランティアでやっていると最初話していましたが、まさにそれもそう。また、ドイツ語系の仕事も、それ一本でやっていくことは難しいと気づいたように、ど真ん中でできたら一番いいかもしれないけれど「仕事じゃない形で関わることはできないだろうか」と考えることもひとつなのでは、と。自分の考えを固めまくらないで、視点を変える、そういう考え方を持った人の方がよりフリーランスとしての人生謳歌できそうだなあ、と思うフリーランス2年目の私です。

カフェの看板猫のラテもここで登場。子供の頃にいろんな場所に行っていたり、異文化理解のWSをされたりしているから、「色々な『メガネ』を持ってるのかな」「いろんな切り口、見方、物事を一方向からじゃなくっていろんな方向から見る切り口とかを持っているのかな」、だから、博士課程に行こうかな、海外に行こうかな、オックスフォード終わった後にドイツ行きたいな、ヨーロッパにいつか住みたいな、と色々な選択肢を持てるのかな。と「すごくなんかフレキシブル!」と感動。

その、あまり決めつけていないけど、やりたいことがやれてる、という、素敵なキャリア…たかとーさんの考え方に、アメリカに行けなくなってキャリアリセットに取り組んでいる自分も、あまりガチガチにしないようにしたいな、もう少し、ワクワクドリブンで行きたいな…とちょっと冷静にならなきゃなと思える時間を過ごせました。

「日本もですけど、だいぶイギリスはコロナの規制はなくなって来やすくなってますし、日本でもいろんなところでいろんな文化に触れたりいろんな言語に触れたりということはできると思うので、ぜひみなさんもそういうのも楽しんでみてください。」

画像8

最後に、たかとーさんからメッセージをいただき、写真撮影でカフェタイム終了!メインの時間の後のアフタートークでは、参加くださった方と直接たかとーさんがお話しする時間もあり、よりイギリスとの繋がりを感じる時間でした。

22年度のスタートである4月、春、フリーランス3年目突入ちょっと前のこのタイミングで、たかとーさんとカフェタイムができたのは、個人的にもかなり大収穫・超刺激的な回だったと思います。ありがたみの極み…。

そんな当日のカフェの様子はこちらから

懇親会タイムは入っていませんが、最初の1時間の様子はこちらからも観れます!ぜひ!

もっとたかとーさん

カフェ以降もたかとーさんの活動をみてみたり、応援したい!と思った方へ。たかとーさんのブログをご紹介します!なんと、今回のカフェで応えきれなかった質問など、まとめてくださいました😢

是非フォローしてみてくださいね✨

次回のカフェ。

ということで、次回のカフェ。5月10日20時からでした。第9回の時にお呼びしたShota先生同様、新卒の会社で同期だった、今はNGOで働くななみをお呼びしました。動画や詳細はこちらから。

集合写真とかアップしてるのでぜひカフェのFacebookもフォローしてくださいませ~!

こんな私ですが、ぜひサポートお願いします。 いただいたサポートは、自分に沢山の学びと気付きの機会を与えてくれた人や団体、そして社会に還元していきたいです。