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毎日エッセイ:ギターの弾けないぼっちちゃん

 ぼっち・ざ・ろっく!面白いですよね。こういった所謂「きららアニメ」に、原作を買うほどハマったのは初めてです。
 この作品には様々な魅力がありますが、その中でも、僕が一番面白く感じているのは、主人公である「ぼっちちゃん」こと後藤ひとりのキャラクター性です。

ぼぼぼぼ、、ぼっちです!

 ぼっちちゃんはギターが天才的に上手い。「ギターヒーロー」を名乗って動画サイトに演奏動画を上げていて、チャンネル登録者が3万人います。(話が進むにつれて登録者数はさらに増えていく。)一部の界隈で、「ギターヒーロー」は有名人らしい。ネットの世界ではとても人気者です。

 しかしながら、現実のぼっちちゃんはとてつもないド陰キャです。人と話すのが苦手。人と目を合わせられない。しゃべり始めに「あっ」がつく。青春時代の鬱憤を歌詞に叩きつける曲が好き。他人を怖がって、人のいない場所に隠れる。現実の状況に耐えられなくなって、数多の奇行に走る。

 こんな姿に、僕はとても共感してしまいます。僕も人と話すのが苦手だし、視線を外す癖がついている。しゃべり始めに「あっ」だの「えー」だのと言ってしまう。未だに時々、米津玄師のリビングデッド・ユースを聴くし、恋愛ソング・青春ソングには共感できない。塾講師のバイトをしていた頃、陽キャが怖すぎて、休み時間には物置に隠れてスマホをいじっていました。

 ぼっち・ざ・ろっく!の陰キャエピソードは、とにかく解像度が高い。これに共感するなと言う方が無理な話です。
 と、ここまでぼっちちゃんに勝手に感情移入しまくってきたわけですが、僕はギターが弾けない。仲間もいない。突出した才能もなければ、顔が良いわけでもない。美少女ならまだしも、物置に隠れてるチー牛とかこれもう特級呪霊だろ・・・。若さも失いつつある。来年には、ぽいずん♥やみと同い年になってしまいます。
 なんかになりたい。何者かでいい。馬鹿な僕は怪文書を書く。


追記:
 ここ数日、「ぼっちちゃんに似てる」発言をしているツイートが、ツイッターで晒し上げられています。

 叩いている人たちは、「こいつらは『ぼっちで陰キャだけど実はかわいい私』アピールをしている厨二オタクだ」、みたいな見方をしてるんだと思います。
 しかし、「比企谷八幡に似てる」とか、「うまるちゃんに似てる」とかならまだしも、作中で基本的にいいとこなしで、みっともない扱いを受け続けている「ぼっちちゃんに似てる」って、普通に考えて誉め言葉ではないでしょう。むしろ誹謗中傷まである。その意識があったため、僕にはこのツイート群は、単純に自虐にしか見えませんでした。
 叩いている人たちは、穿った見方をし過ぎではないでしょうか。それとも、僕がピュアすぎるのでしょうか。

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