【成長期野球選手の垂直跳びとスイング速度】
今日は先日行ったオンラインセミナー「バッティングパフォーマンスを高める〜科学的知見と具体的な実践方法〜」でも紹介した『垂直跳びとスイング速度の関係』について解説します。
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垂直跳び(VJ)はメディシンボール投げ(MBスロー)と同じくパワー指標の一つとされています。
よく上半身(体幹)のパワーをMBスローで、下半身のパワーをVJで測ることがされています。
スイング速度を高めるためには、ウエイトトレーニングなどの高負荷なトレーニングで最大筋力を向上させるだけではなく、それにスピードの要素を掛け合わせたパワー(=スピード×力)を向上させることが大事と言われています。
そのため、ウエイトトレーニングだけではなくMBスローのようなパワー系トレーニングも必要になるのです。
そんなパワー指標であるMBスローと同様に
そしてそれは年代を問わず、大学生でも成長期の選手でもです。1,2)
また、その平均値は大学生で約50cmと報告されています。3)
メジャーリーガーになると平均70cmになります。4)
ものすごい高さですよね。
しかし、これまで成長期野球選手(小学生〜高校生)を対象に野球のパフォーマンスと垂直跳びの関係性を調べた論文はあまりありませんでした。
そしてつい最近、成長期野球選手の垂直跳びと球速との関係が示された論文が出ました。5)
この研究ではオプトジャンプという機械を使って測定しているので、正確には高さを直接測っているというより滞空時間で高さを計算しているのですが、信頼性が検証されている方法になります。
他にも垂直跳びを測る方法は色々あるのですが、一般的にはバーをジャンプして触るような方法やデジタル垂直とび測定器を使う方法があります。
自宅や学校で測る際はもっと簡単に壁に印をつけてジャンプして壁に触るでも良いかもしれません(精度はもちろん落ちますが)
そして今回、これら先行研究の結果から私は、ここまではクリアしたいという各年代の目標値を設定してみました。
何事も指標となる目標値がないと頑張れませんからね!
ぜひ一度測っていただき、自分と同じ年代の記録と比較してみてください!
スイング速度や球速を上げたい選手はこの数値が伸びることも一つの指標としても良いかもしれませんね。
今後もこのnoteでは、これまで得た私の知識と経験をもとに皆様の野球のレベルをワンランク上げていきたいと思います。野球に関するトレーニング、身体のケア、ピッチングやバッティングのパフォーマンス向上などを科学的な知見をもとに発信していきますので、見逃さないためにもアカウントのフォローをお願いいたします!
矢部和樹(やべっち@野球トレーナー)
【活動】
・理学療法士(スポーツ整形外科勤務)
・中学硬式・高校野球部トレーナー
・公認野球指導者(U-15)
・バッティング研究(大学院修士)
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