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スウェーデン、フィンランドのNATO加入の経緯について詳しいまとめ

スウェーデンのNATO加盟に関して、過去の経緯が簡潔にまとめられた記事があったので、ここにピン止めしておく。

第二次世界大戦後、ノルウェー、デンマーク、スウェーデン、フィンランドの北欧4ヵ国は、多様な安全保障政策を展開してきた。  ノルウェーとデンマークはNATOの創設メンバーである。フィンランドはロシアに配慮する政策をとった。そして両者に挟まれたスウェーデンは重武装中立政策を採用した。この微妙な均衡を「ノルディック・バランス」と呼んだ。  

しかし、2022年2月、ロシアがウクライナに侵攻すると、5月18日にフィンランドとスウェーデンはNATOに加盟を申請した。それ以外に生き残る道はないと確信したからである。  フィンランドは、ロシアとの陸続きの国境が1300kmにわたる隣国であり、サンクトペテルブルクから目と鼻の先にある。  

1939年9月1日に勃発した第二次世界大戦は、その1週間前の独ソ不可侵条約の締結が前提にあった。ヒトラーとスターリンの密約であるが、ドイツとソ連は、ポーランドなど周辺諸国を分割して奪い取る作戦に出た。  

11月にはソ連軍がフィンランドに侵攻。フィンランド軍は激しく抵抗したが、領土の10%を失って休戦した。しかし、独立を保つことができたのである。  

その経験から、第二次大戦後はソ連を刺激しないためにNATOやEC(EUの前身)に加盟せず、またワルシャワ機構軍にも属さなかった。その意味で中立であるが、ロシアへの配慮ということを「フィンランド化」という表現で西側が揶揄してきた。

上記記事より抜粋

スウェーデンは、クルド人問題を抱えるトルコ、および親ロ的なハンガリーの反対により、NATO加盟を阻まれていたが、特にハンガリーに対してEUは脅迫的な手段もとり、今回の加盟にこぎつけたというところである。

スウェーデン、フィンランドは、なんとなく日本から見て「平和的な」国のイメージがあるものの、ソ連やナチス・ドイツの侵略に悩み、その後独力で中立を保ってきた軍事強国でもある。

トランプ再登場により、アメリカが欧州から手を引くかもしれない状況のなかで、日本と北欧の関係性にも注目していきたい。

(画像は写真ACより引用しています)

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