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少子化問題とは、氷河期世代の怨念が、日本社会を襲う現象!

先週、「日本国は、氷河期世代を冷遇したツケとして、人口大減少というペナルティを負う」という記事をエントリーした。

するとその直後、たまたま下記のような記事が朝日新聞デジタルから出た。

タイムリーだったので、改めて氷河期世代の話題を取り上げてみる。

これが氷河期世代の怨念だ!これから日本社会をますます襲うだろう

上記朝日新聞デジタルの記事より、取材者の切実な声を抜粋する。

不妊治療で公的保険の適用範囲が広がったり、子育てで時短勤務をする人への現金給付を検討したり。若い世代の支援に公金が使われるニュースを見聞きすると、こみ上げるものがある。「就職氷河期世代の私たちの苦境は自己責任とされ、何の手当てもない

朝日新聞記事より

就職氷河期世代の私たちの苦境は自己責任とされ、何の手当もない!

国の規制緩和で大量に生まれ、増え続ける非正規雇用の一人として、「使い捨てられてきた」との思いが募る。「子どもをもてなかったのは、私だけの責任なのでしょうか。年をとり、ますます国から見捨てられていると感じる

朝日新聞記事より

年をとり、ますます国から見捨てられていると感じる!

政府の少子化対策は、20代、30代が対象で、自分は蚊帳の外にいる気がする。「若い頃は結婚したくてもできなかった。ずっと社会からはじかれてきたことがつらい」と話す。

朝日新聞記事より

政府の少子化対策は、20代、30代が対象で、自分は蚊帳の外にいる気がする!

異次元の少子化対策をうたう日本国よ、この声を聞け。

この世代を見捨てた日本国の衰退は必然!すでに遅きに失しているが、せめてもの対策を


人口ボリュームの多いこの世代が割を食い続け、第三次ベビーブームを作れなかった時点で、少子化問題における日本の敗戦は確定している、と私は思う。上記記事でも、同様の分析がなされている。

1990年代に規制緩和が進んで非正規労働者が大量に生まれ、増え続けてきた。総務省の労働力調査によると、2022年時点で男性が669万人、女性は1432万人。17年の調査に基づく政府の分析では、非正規雇用の30~34歳の男性に配偶者がいる割合は22・3%。正規雇用では59・0%で、倍以上の開きがある。経済苦や将来への不安は、未婚、晩婚化につながり、第3次ベビーブームはやってこなかった

朝日新聞記事より

LGBTQの権利などさかんに議論される昨今であるが、就職氷河期世代の救済に関する議論はつねに置いてけぼりだ。

国家と家族の関係性を研究する富山大学非常勤講師の斉藤正美さん(社会学)は、生活者ではなく、国家の繁栄を考えた政治が続いた結果、非正規雇用が拡大してきたとみる。「いま求められているのは、国家の存続のために削り取られてきた個人の人権を守るという意識ではないか」

朝日新聞記事より

「いま求められているのは、国家の存続のために削り取られてきた個人の人権を守るという意識ではないか」

まさに、この記事のとおりだと思う。

古来、不遇の身で非業の死を遂げた人々の「たたり」を恐れ、神社を建立してきたという日本社会独特の伝統があるわけだが、今後の日本社会を襲う国家の衰退は、まさに「見捨ててられた氷河期世代の怨霊によるもの」と解釈した方が、日本社会で起こっている現象の総体としては理解しやすいのではないかと思っている。

もはや少子化対策は負け戦・・・氷河期世代神社を建てろ、というわけではないが、せめて日本社会はこの世代に対してもう少し目を向けないと、日本国はさらなる衰退を避けられないだろう。

けれども、長い歴史スパンで考えれば、停滞の時期をへていずれまた日本は復活すると予想している。

(画像は写真ACから引用しています)

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