詩人が
その人は一度、真っ逆さま
霞を食っても生きられないが
悲しみひとつが執着を生むと知った地の底にて
涙すら音楽に変わるじかんを生きて
誰にも聴こえない朝に立ち上がる
(「夏草が撫でる鼻に泣いただけ」より抜粋)
あの頃私は
驚かせたかった
揺らしたかった
生きて来たこと
今ここにいることを
知ってもらいたかった
「あなたは詩を必要としている人」
そう言われたこと
なんだよって
しばらく受け入れられなかった
「詩に選ばれた人」
そう言われたかったから
けれどもう詩に選ばれなくても
いいやと思っている
俺が詩を選んだから
詩に強烈な片想い
生きていく為
俺には詩が強烈に必要
行けるところまで行く
自分との約束がある
私の中にその人が居るから
名前を呼ぶのだ
まだその人と生きている私の為に
呼び続ける必要がある
生きている
そして生きていく
私には
その、必要が、ある
俺には詩が強烈に必要で
大好きだ
名前をもらって
名前を呼んだ
詩人が要る
詩人が要る
「詩人が必要だ」
「詩人が必要だ」
と言ったのは
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