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微睡む時間を手放せない

朝、起きた後の30分。
この30分こそ、一日の中で至福の時間だと思っている。

大して見るものも無いのに、手持ち無沙汰でとりあえずスマホを眺めてしまうのも、この微睡む時間帯での恒例行事。

起き抜けの気怠い体を少しづつほぐして、枕を片手に携えて微睡んでいるときなんて、この時間がずっと終わらなければ良いのにとさえ考えてしまう。

しかし、無常にも時計のアラームは何度も鳴り響き、出勤の時刻まである時間の猶予は刻一刻と少なくなっていく。

なぜ朝、家を出発するまでの時間は、あんなにも秒速で過ぎていくのだろうか。モーニングをゆったりと寛いだことなど一度も無いのだけど。

ただ、そんな30分の微睡んでいる時間。
幸せなひと時を提供すると同時に、非常に危険な状態でもあるのだ。

なぜなら、二度寝という誘惑が
常に頭の片隅で手招いているから。

あまりの心地よさに瞼を閉じて微睡んでいると、気がついたら30分後になっていることもざらで、はっと起き上がった時の頭が真っ白になる感覚は筆舌に尽くし難い。

しかし、あの一瞬で現実に戻る時の感覚を味わうのと、微睡んでいる時のリラックスする幸せな感覚を天秤にかけて、いつも静かに自分の意志は二度寝へと傾いてしまうのだ。

そもそもベッドの上で寝転んでいる時点で、いつ二度寝してもおかしくない体勢ではあるので「じゃあベッドから事前に抜け出せば良いのでは」という人ももしかしたらいるかもしれない。

断言する。
そんなことできるはずがない。

冬場なんて特に、布団を手放すことができるのは限られた精鋭たちのみで、その他大勢の人は後生大事に布団と毛布を抱えて生きているのだ。

あの一瞬だけは、布団は財布や携帯と等しい貴重品に生まれ変わる。生きていくために必要なものと言って、差し支えなくなる。

そうやって自分は色々と理屈を捏ね回しては
結局、いつもぎりぎりまで微睡む時間を堪能してしまうのだった。

しかし、この微睡む時間を大切にここまで生きてきた自分としても、最近は危うく遅刻してしまいそうになる機会が増えてきてしまった。

どうしても疲労が溜まっている時は、微睡んでいる時間に二度寝をしてしまうリスクが高まる。どれだけアラームを何重にかけようが関係ない。疲れている時は泥のように寝てしまう。

そんな訳で、そろそろ体を朝方に慣らしていこうと意気込んでいるのだけど、こうやって早起き宣言をしては失敗するのを何度も繰り返しているので、意気込みだけでは油断ならないことは重々承知している。

全ては行動あるのみ。
行動が習慣を作るのだから。

とりあえず、起きたら布団と枕を投げ捨てることから
始めてみよう。

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