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【挑戦】青の洞窟ガチャ

↓前回はナポリで死にかけたお話↓

(2/8 13日目)


 朝7時に起床。起きると朝焼けがすごかった。8時になり朝食を食べたくてウロウロしたが、始まる雰囲気がない。8時から朝食と聞いていたはずだったが、聞き間違えたかと思い20分後くらいに行くと台湾人の女性がいた。オーナーはおらず、パンなどが机に並べてあった。どうやらセルフ式らしい。戸惑いながら食べた。その女性と会話もした。台湾の料理の話になり、八角が苦手という話になった。その女性も自分で料理を作るが八角が苦手らしい。部屋に戻って急いでパッキンした。今日はこの旅の目玉の一つであるカプリ島に行く。
 【カプリ島はソレント半島沖にある小さな島である。ここに来る人のお目当ては「青の洞窟」である。海に小さなボートが一つは入れるくらいの大きさの入り口がある。その中に入ると海面が日光に反射してとんでもない景色になるという所だ。しかし、入れる条件がとても厳しい。というのは、海面が高いと洞窟の入り口が閉まってしまう。故に満潮の時のみならず、少しでも海が荒れていたら入れないという運ゲーである。】
 チェックアウトして、昨日の海岸へ行った。ここからフェリーに乗りカプリ島へ向かう。

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ホテルで荷物を預かってもらうこともできたが、島にクロークがあったのでこれを利用することにした。なにより、今日中にローマにもどる必要があったので、カプリ島からフェリーでナポリに行く計画をしていた。チケットを購入して船を待っている時間に港をウロウロした。釣りをしている人がいて、何が釣れるか気になって見ていたら船が来た。この日は快晴で、海はいうまでもなく透き通っていた。フェリーに乗り20分ほどで到着。船を降りると白塗りの建物に、エメラルドブルーの透き通った海。文字通りの絶景だった。

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この天気なら青の洞窟に入れるかもしれないと心を弾ませて船を降りた。とりあえずクロークを探した。ウロウロしていたら見つかったが閉まっていた。これは困った。オフシーズンなので仕方ないといえばそれまでだが。とりあえず他のところもあるかもしれないと思い、露店で聞くと隣にいたおじさんがクロークだったようだ。リアカーに乗せて保管するスタイルらしい。初見では絶対にわからない。ついでに青の洞窟について聞くと開いてないと言われた。この瞬間にカプリ島に来た目的がなくなった。まあ、こうなることは覚悟したが。冬は洞窟が開く確率は限りなく0%に近い。開いたとしても数時間だけだったりするらしい。これは予想するサイトがあるのでこれをみたらわかると思う。ちなみに、私はこのサイトの予報を見てかなり期待したがだめだった。確率の壁を破ることはできず。すぐ帰るのはもったいないので、とりあえずウロウロ。すると、ボートツアーを発見したので値段も考えずにチケットを購入した。このツアーは1時間かけて島を一周するものだ。乗船して海にでるとやはり海は荒れ気味だった。10分ほどしたら船が止まった。青の洞窟に到着したらしい。

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海に降りるための階段があり、そこから入り口が塞がっている洞窟の入り口を見ている人がいた。入り口は何となく入れそうな気もするがだめなら仕方ない。その後、大きな窪地や大きな岩の狭い間を通ったり、野生のヤギをみつけたりとなかなか満足なツアーだった。ただ、途中で飽きてしまった。まあ船に乗っているだけで、きれいな海にも慣れてきたから仕方ないところではある。なので同じ船に乗っていたブロンドのお姉さんを見て目の保養をした。船から降りて代案を模索した。すると、ソラーロ山という観光地があるようで、ロープウェイで頂上にいけるらしい。バス停近くにいた人に行き方を聞くと、アナカプリに行けばいいらしい。アナカプリ行のバスに乗った。乗客は私とボートツアーの時に一緒だった中国人の男のみ。カプリ島の道はすごく狭い。ギリギリすれ違える広さだ。それでもガンガンに飛ばす運転手。運転技術に感心したが、それ以上に感心したのはクラクションの使い方である。ヨーロッパのみならず日本でもクラクションはマイナスの意味で使うことが多い。しかし、カプリ島ではすれ違いの時に通れましたの合図で使用する。ソレントでも譲る合図で使用していた。すごくほっこりしていると、見晴らしのいい高台に差し掛かった。そこから海を見るとまさに絶景だった。海岸線の真っ白な家々と真っ青な海が光り輝いている。見とれていたらアナカプリに着いた。とりあえずロープウェイを探すが見つからない。ウロウロしていると中国人が話かけてきた。どうやら目的は同じだったらしい。一緒にロープウェイを探した。しばらくして見つけたがガランとしていた。話を聞くと冬季は営業してないらしい。頂上にいくには歩くしかないらしく、1時間かかるとのこと。往復2時間かあ、とお互い目を合わせた。仕方ないので港に帰ることにした。とりあえずバスのチケットを買うために窓口を探したが見つからない。観光案内所を見つけたが閉まっていた。どうしようか困っているとバスが来た。見ていたら運転手からチケットを購入しているのが見えた。それを中国人に伝えようとしたら、薬局で買えるとのこと。頼らせていただいた。この薬局がなかなか混んでいてすこし並んだ。もちろん地元の人が多いと思うが、出ていく人が皆挨拶をして出ていくことに驚いた。そんなこんなで順番が来たが、チケットはここではなく運転手から買うらしい。結局バス停に戻ってバスに乗った。港行のバスはなぜか激混みだった。地元の人が多い印象だ。時々バスが止まるが、バス停っぽいものはない。まるで乗客がどこで降りるのかを事前に知っているかのようだった。バスのシステムにすごく興味を惹かれたがわからないまま港に着いた。ランチを食べようと思ったがとても高いのであきらめた。これ以上なにかありそうな感じもないのでおとなしくナポリに向かうことにした。チケットを購入し、1時間弱待つことになった。その間、砂浜で座ってぼーっとした。ヨーロッパに来てから1秒足りとも気の抜けない生活をしていた私にとってこの時間は0.5倍速のように感じた。ひたすら何も考えずにさざ波の音を楽しんだ。45分くらい経ったので乗り場に向かった。

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船が来たので乗り込もうとなったがなかなか始まらない。しばらくするともう一隻船が来た。こっちに乗るらしい。並ぶという文化など存在しないのでおかまいなく入り口に行った。こうしてカプリ島観光は終わった。カプリ島は観光地としてすごく魅力的な島でもあるが、人の温かさという面でも素晴らしい場所であった。また来るときは青の洞窟に入りたいと思った。
 1時間弱でナポリの港に到着。ここは2日前に歩いた工事をしていた駅のところだ。迷いなく地下鉄に乗り、ナポリ駅に向かった。地下鉄を降りて向かったのは前と同じピッツェリア。15時前だったのでやっているか不安だったがやっていた。店員さんが2日前に来たことを覚えていたかどうかはわからないが、気持ちいい接客をしてもらった。前とは別のものを注文しようかとも思ったが、やはりマルゲリータを注文した。やはりうまかった。またカプリに行くときはこのピッツェリアに来ると決めてローマ行の電車に乗った。

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 ローマに戻り、ホステルへ向かった。ここからは貧乏旅行に戻る。その前にローマのホテルからコートがあるというメールが来た。死ぬほどほっとした。電車で探しておいたコインランドリーに行き、洗濯物を預けてコートを回収し、夕食と明後日の空港までのバスの乗り場を探した。今回利用したコインランドリーは家族経営らしく、5歳くらいの子供2人が私を出迎えてくれた。日本のコインランドリーは無人だが、海外では有人が一般的なのだろうか。洗濯物を洗濯機の中に入れ、洗剤も入れた。すると店員さんが私の持っていた洗剤を手に取り追加でドボドボ注いだ。1時間後に戻ってきてくれとだけ伝えられ、店を出た。1時間後にコインランドリーに戻ると、畳んで袋に入れてあった。ここまでしてくれるのがイタリアでは普通らしい。部屋に戻りイタリアより後の計画を立てるためにトーマスクックを開いた。この時に衝撃の事実を知った。当初の予定ではスプリトから夜行列車でブタペストに行く予定だったが、この列車は夏季限定の運行だった。つまり今は運行していないのでのれないというとんでもない見落としが見つかった。どうにかしなければと思いこの日は寝た。

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