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アドリア海の真珠

↓前回はローマの無駄遣いをしたお話↓


2/10 15日目


 この日は久々の飛行機で移動。とりあえず5時半頃に起床し6時には駅に着いた。フライトは10時前だが、ラウンジに行くために早めに出発。フィウミチーノ空港まではバスで1時間弱だった。今回利用したのはブエリング航空。ROM-DVB便は週に2回のフライトなのでイタリア滞在は慌ただしいスケジュールになってしまったのだ。いつも通りチェックインすると、受付のお姉さんがすべて日本語で説明してくれた。挨拶だけ日本語なら何回かあったが、全て日本語ということはなかったので驚いた。完璧な日本語ではなかったが十分に理解できた。その後、乞食をしにラウンジへ向かった。今回入ったラウンジは開放感がすごかった。朝の時間ということもあり空いていた。なにより、ビュッフェの種類も豊富でバリスタの方もいた。バリスタは利用する勇気がなかったが、満腹になるまで食べて搭乗した。もれなくデザートもたくさん食べた。いよいよアドリア海の向こう側のドブロブニクへ渡る。
 【ドブロブニクはクロアチアの第三の都市である。ここは「アドリア海の真珠」と呼ばれるクロアチア随一の観光地だ。日本では魔女の宅急便のモデルということで有名である。歴史的には、飛び地ということもあり20年ほど前の戦争で包囲されたことある。】
 ただ、アドリア海を渡るだけなので1時間ほどで到着。ドブロブニク空港はとても簡素な造りで工事中だった。クロアチアはEUではあるがシュンゲン協定に加盟していないので入国審査を受けた。その後ATMでクーナ(クロアチアの通貨)を下し、バスで旧市街へ向かった。今回泊まるホステルは旧市街の中にある唯一のホステルである。事前のメールによると旧市街の門を間違えるととんでもないことになるらしく、少し不安だった。15分ほどすると、一瞬夢かと思うほど美しい景色が見えた。アドリア海に浮かぶオレンジの箱のようなもの。アニメの世界だった。バスが到着したのはピレ門というメインゲート。しかし、ホテルの案内ではブザ門から入ってくれと書いてあったので少し戻りブザ門から旧市街に入った。

門をくぐるとまさに異世界。無理矢理例えるとディズニーランドの中と外くらい違う。ホステルまで結構な数の階段を登り着いた。


途中、同じように重い荷物を引きずる女性に話しかけられた。同じホステルを目指していたので一緒に頑張った。到着したが、チェックインの時間までは時間があった。どうしようかと思っていたら、荷物を預かってくれるということで預かってもらった。2時間もあったので2つの選択肢で迷った。1つは街を散策。2つ目は山登り。ネット情報だとロープウェイで山頂にいけるということなので山登りにした。とりあえずロープウェイ乗り場を探したが冬はやってないようだ。どこもロープウェイやってねえな。徒歩で登ろうとも思っていたが、この時点でチェックインまで1時間だったので街歩きをした。
 この街はテーマパークのようだった。周りは城壁に囲まれ、門を一歩くぐると石造りの建物に囲まれ、メインストーリーへ通じる階段が見える。変な既視感もあるが、絶対的に異なるのは本物であり、歴史があることだ。テーマパークにはないリアルな生活感と雰囲気がたまらなかった。また、城壁の西側はアドリア海に面している。近くには港もある。日本には絶対にないタイプの街に興奮していた。1時間後にチェックイン。6人部屋だったが2と4で隔離されており、内装はすごく清潔だった。なにより、部屋の窓から見える景色がありえないほど美しかった。レセプションの人がチェックインの時に城壁が今日だけ無料開放されていると教えてくれたので急いで向かった。城壁はこの街の大目玉。オレンジ屋根の街並みが一望できる。1時間ほどかけて城壁を一周した。なぜ無料だったかはわからないが。城壁は一周1時間くらいで周った。城壁から見る街はまさに写真の中の景色だった。

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この景色を自分の目で見ていることが信じられないほどの絶景だった。その後、夕食を買うためにスーパーへ行った。この街の人はやたらどこから来たか聞いてくる。中国人観光客が多かったこともあると思うが、日本からと伝えると挨拶してくれるという不思議な街だ。近くのスーパーで安いパンとビールを購入。本当は他の物も買いたかったが如何せん物価が高い。仕方ないのでこの日の夕食はパンとビールと持参したインスタント味噌汁だった。部屋に戻ると日本人の二人組がいた。久々に日本語を使いすごく和んだ。この日は部屋に私たち3人のみだった。


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