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見た動画を紹介する日記(2023年11月4日)第138回:映画館でゴジラ-1.0を観たよ

核心的なネタバレには触れませんが、とりあえず感想としてよかった点、残念だった点を箇条書き。
トータルとしては85点。
シン・ゴジラが個人的には95点、残念だった点よりもよかった点のほうが大きければ70点以上をつける、という感じの基準で点数をつけました。

ゴジラ-1.0ここがよかった

  • VFXに注目させたいシーンは迫力満点。部分的にはシン・ゴジラを超えた。

  • ゴジラに対する絶望感、恐怖感がすごい。設定上の必然も大きいけど、見せ方が工夫されていてゴジラをわかってるつもりでも怖い。

  • 火力も足りねえ、科学力も足りねえ、情報も情報収集能力もねえ、という絶望の中で物語としてとりあえず一旦でも解決にまで持っていく流れ、解法が自然。最後はある程度エンタメ映画としての勢いで持っていった感もあるけど、むちゃくちゃさを感じることはなく許容範囲。

  • 戦中戦後を生きる日本人の個としての感情表現、同じ国で生きる人同士の人情表現の緩急にグッとくる。

ゴジラ-1.0ここが残念

  • VFXを見せたいカットと人間の会話やドラマを見せたいカットがシームレスにつながっている感じがせず、ぶつ切りになってしまっている印象。

  • リアリティとしての距離感よりも見せたい距離感を意識した?からか、人とゴジラが全体的に近すぎる印象。

  • 人物描写をもう少し丁寧にやってもよかったか、人の性格がわかりづらく情緒不安定に見える印象。

その他いろいろ

コンテや編集に違和感を感じる部分が多かったのが特に気になったのだけど、「山崎監督、コンテや編集どうした?」と特に感じたのは船上のシーンで(地上シーンにもわりとそれを感じたのだけど)、「CGやVFXで見せるカット(引き中心のカメラワーク)」→「人間の会話やドラマを見せるカット(基本的に人物アップ)」→「CGやVFX」……の流れがブツブツ切れて繋げられてる印象があって、個々のVFXも役者の演技も素晴らしいのに、それらがシームレスにつながる印象が弱かったところが個人的には気になった。
それでも良いところも沢山あって、やっぱり特に「ゴジラのゴジラとしての威厳、尊厳」がきちんと守られていたように感じた創りは、個人的には見る前はそこが一番気にかかっていたので、きちんとしていてよかったあと。

招集対象になる前に終戦を迎えた水島が「戦争が続いていればなあ(自分も実戦を経験できたのになあ、実戦を経験している年上の人間にナメられずに済んだのになあ)」と、敷島の前で言ってしまい敷島がキレるシーンは、自分の経験、思い出と重なって、つらかった。

転がり込んで来た典子に迷惑しつつも追い出せない敷島とか、そんな敷島が死んだ自分の子供と違って生き残って帰ってきたことに攻撃的な嫌味を言いつつも結局典子や連れ子のために動いてくれる澄子とか、個としての感情と人間としての感情=人情で揺れ動く感じ、わかるなあと思った(ゆえに、ここはもう少し丁寧に描いても良かったかなと思う一方、それでもここらへんを描いてるシーンは「あれ?自分ゴジラ見てるんだよな?」という気持ちにもなったので難しい)。


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