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【思考】「怪盗」という属性の魅力

物語の中の怪盗はすごく魅力的だなあと思い、なんでだろうと考えてみました。
私が生まれて初めて怪盗モノに触れたのは、ルパン三世カリオストロの城だったと思います。もしくは名探偵コナンの怪盗キッドか・・・。

書こうと思ったきっかけは、星のカービィの作業用BGMを聞いていた時、ずっと忘れてた曲「ドロッチェ団のテーマ」を聞いて、当時小学生の頃の感動を思い出したからです。
この件については最後に力説しますので、暇な方は是非読んでください。

それでは私の心を盗んでいった憎い「怪盗」を考えていきましょう。

定義とシリーズ

怪盗、と当たり前のように書いていますが、そもそも怪盗ってなんなの?
と思うじゃないですか。

おまちかね。最近恒例の辞書で引くくだりです。

怪盗(かいとう)は、主にフィクションに登場する盗賊。
一般に手口が鮮やかであったり、神出鬼没な者を指し、「泥棒」とは区別される。古くは推理小説や冒険小説において、主人公(ミステリーなら名探偵)に相対する存在だが、アルセーヌ・ルパンのように怪盗が主人公を務める場合も多い。
主人公を務める場合には、多くは義賊的・利他主義的な振る舞いをする。

Wikipedia-怪盗

次に、怪盗達とその作品です。

■アルセーヌ・ルパン -モーリス・ルブラン
世界で最も有名な怪盗であり、怪盗モノの基盤を作った作品。全ての怪盗はここから生まれたと言っても過言ではないでしょう。

■怪人二十面相 -江戸川乱歩
日本の怪盗モノの金字塔。少年探偵団シリーズに登場しました。
この作品もよくオマージュされる有名作です。

■ルパン三世 -モンキーパンチ
漫画が原作です。こちらも息の長いコンテンツで、いつ見ても楽しめます。
ルパンの顔、あれ素顔ではなく変装で、誰も素顔を知らないんですって。

■ペルソナ5 -アトラス
比較的最近のゲーム。積みゲーしてて、あまり知識を入れずにプレイしたいので紹介までに留めさせて頂きます。

■ドロッチェ団 -星のカービィ 参上!ドロッチェ団
結構前のゲーム。取り上げた中では唯一の「ネズミの怪盗団」
その大胆さは、盗賊団と言っても差し支えないレベル。

内容をなんとなく知っているものをピックアップして挙げました。
この中では特にルパン三世とドロッチェ団が好きです。

何故その2作品が好きなのか考えてみた時に、共通点を見つけました。

・怪盗団を組織している
→仲間とのやりとりや悶着を見るのが好き。人物像の輪郭を見せる事で、盗みという行為のディティールを底上げするものと思います。

・怪盗団メンバーの役割が明確
→例えばルパン三世ならルパンは工作、次元はガンマン、五右衛門は武士という風に、前衛後衛の概念がはっきりとしていて、窃盗シーンにメリハリがつきます。

・負け役である
→盗み自体は大胆にこなしてしまうのに、最後にはトホホなオチになってしまう憎めなさ。キャラクターに対する愛着がすごくなります。

書いてみたら、これが怪盗団の様式美みたいなものであり、いわゆる王道の展開なんじゃないかと思えてきました。

他、盗人との違いと怪盗の魅力

泥棒、強盗、盗賊、怪盗。いろいろな種類の盗人が居ますが、それらをイメージで定義してみます。

泥棒・・・空き巣や車上荒らしなど、無人の場所を対象にした単独犯。
副業的なポジションでたまに事に及ぶ。有人の状態になってしまった時は強盗に発展する可能性もある。

強盗・・・有人の場所に押し入り暴力を以て事に及ぶ。単独ないし複数犯。
一発大きいのを当てるという発想もあれば、弱者から巻き上げ、成功率を高めるという発想もある。傷害・殺人も絡んでくるため一番タチが悪い。
副業的なポジションのケース、金銭で堕落した末路など発生理由は様々。

盗賊・・・それで生計を立てている団体。泥棒的でも強盗的でもある。
およそ複数犯。

怪盗・・・①価値のあるものを盗むことに価値を見出したり、目的が盗むものの価値ではないもの。②盗み、逃走に卓越した技術を持ち、捕獲ができないもの。
いずれも泥棒的であり、防衛の為に得物を持つイメージ。

物語中の怪盗は②の要素ももちつつ、ベースは①の怪盗が多いのではないかと思います。

次に怪盗の魅力です。

・目標が大きい
→彼らが狙うお宝は秘宝であったり、未知のものであったり。
探求心が原動力で、エネルギーがあります。

・挑戦的
→物語によっては犯行声明を出し、劇場型の犯罪で巧みに盗み出していきます。
盗むプロセスまで楽しむような行動をします。

・義賊的
→悪いことをして得たお金持ちを懲らしめ、貧困に喘ぐ生活者に再分配することがあります。勧善懲悪がベースの考え方なので痛快です。

・人を傷つけない
→勧善懲悪ベースで考えているので、無闇に他者を傷つけません。
自身や仲間に危害が及ぶと防衛の為に戦う事はあります。

・仲間意識が強い
→これは色々考えられます。
①同じ犯罪の片棒を担ぐ者同士、莫逆の友になりやすい。
②一方で仲間が捕まると取り調べや拷問でアジトの位置などが暴かれてしまう恐れ。

どの作品でも表面化はしていませんが、潜在的に②なのかもとうがった見方をしてみるのも面白そうですね。


目標が大きい、挑戦的、人を傷つけないという事からもう一つ魅力的な要素が浮き彫りになります。
あえて自分に枷をかけ、いわゆる縛りプレイを楽しんでいる様子。
それでも目標を遂行してしまうので、超人を見られるという魅力が生まれますね!


この一つ一つの魅力は企業の理想像なんじゃないかと、書いていて思いました。

使用者の立場からすると行動理念や、目標、それに至るプロセスを参考にできそうです。

労働者の立場からすると組織の人間関係や、社会貢献感。

先進国でありながら労働環境がひどいと言われている日本で結構怪盗モノがウケる裏付けになりませんかね。


魅力で言ったところの特殊な例を挙げると、Vシネマみたいな任侠モノ。
怪盗モノはこれをマイルドにしたような作品ではないでしょうか。

社会的にNGが出ていても好んで視聴する方は一定数いるから淘汰されていないのでしょうし、「法に制約されず、目的や意思を貫き通す」のがどちらも好感を受けているのではないかと推測しています。


長くなりました。
怪盗という概念が共感を得ている理由や背景を考えるととめどありませんでした。
今日の思考は一段と楽しかった。。

王道のアルセーヌ・ルパンシリーズは実は読んだことないので、積読を消化したら読んでみたいと思います。

以上、本文はここで終わりです。
お付き合いいただきありがとうございました。



以下、ドロッチェ団の魅力について乱文します。

ドロッチェ団の魅力を語りつくす

とつじょ つむじかぜとともに
おおきなみみをもった
なぞのいちだんが あらわれました。

星のカービィシリーズ、GB版から遊んでましたが、どの作品もハズレがなくて大好きでした。
最近のカービィは全然遊べてないのでいずれ全作品集めて遊ぶ事を人生のテーマの一部にしようと思ってます。

他にもゲームに関する人生のテーマはニーアシリーズをドラッグオンドラグーンから遊ぶ事というのもありますが、これはまた別のお話。。。

さて、ドロッチェ団の魅力を語る前にカービィシリーズの魅力も語っておきましょう。

・曲がいい

・コピー能力で遊び方を変えられる

・ストーリーがシンプルでやさしい

・↑でも、難易度は簡単すぎない

・カービィがかわいい

・敵もポップでかわいい

ドロッチェ団のテーマ、すっごく怪盗っぽいメロディラインで素敵なのでよければ聞いてみてください。シンセの音がねずみの鳴き声みたいでかわいいとこもあります。
バトルウィンドウズ戦のテーマも好きだなー。

さてさて、参上!ドロッチェ団のあらすじからみていきましょう。

呆れ返るほど平和なプププランドの昼下がり。
カービィが食べようとしていたおやつのショートケーキが何者かに奪われてしまう。犯人は食いしん坊のデデデ大王だと考えたカービィはデデデ城へと向かう。
しかし、犯人はデデデ大王ではなかった。そこに、ドロッチェ団と名乗るネズミの盗賊が宝物をかかえてカービィの行く手をさえぎろうとする。
デデデもドロッチェ団の被害を受けたようだ。
そうしているうちに、カービィは世界のへそという地下世界へ迷い込み、冒険が始まる。

Wikipedia-星のカービィ 参上! ドロッチェ団

ドロッチェ団は「大いなる力」を求め、宇宙を転々とする怪盗団です。

本編でドロッチェ団はほぼ喋らないのですが、戦闘の泥臭さと近未来感、カリスマ感がごちゃまぜになってドタバタしてるのですごく必死というか、楽しんでる感が喋るより悠長に話します。

この喋らないドロッチェですが、数年後に発売された「あつめてカービィ」でガイド役を務めていて、そこでパーソナルデータが推測できるようなセリフがたくさんありましたので、特に好きなものをピックアップします。


おまえの かつやくはきいているぞ カービィ
リンゴよりバナナ
バナナよりメロン
メロンよりトマト…
オレは トマトはすきではないが
マキシムトマトは さぞかしうまいんだろうな

下に行くほどカービィが好きな食べ物です。
自分があまり好きでないものにも、カービィが好きな食べ物だから気持ちに寄り添う感じ、すごく素敵ですよね。。


よくきたなカービィ
ここは あめがほとんどふらないさばくちたいだ
かんそうハダの オレにはつらいしまだ…
しかし、さばくといえばおとこのロマン!おたからのねむるばしょだ!
ただ、いろいろなしかけがありそうだな…キケンもおおそうだ

乾燥肌というパーソナルデータに思わずときめきました。
カリスマの弱点って母性とか父性をくすぐって病みませんよね。
やはりロマンを追求し、熱量だけでなく、冷静にリスクも観点に入れて考える怪盗。まさにリーダーといった感じでカッコいいです!


そこに すわっているストロンは ああみえてハミガキをさぼったことがないおまえも ねるまえにはハミガキを わすれるなよ

ストロンとはドロッチェ団のメンバーで、パワー担当のひときわ大きいねずみです。
ドロッチェ曰く、「もともと大きかったけど、食っちゃ寝したらこうなった」らしいです。
そんな彼の良いところを近くにいたドロッチェはずっと見ていたんですね。


ちょうしはどうだ?
「よわきをたすけつよきをくじく」
オレの すきなことばだ

夢を追いかけて、仲間と仲良く宇宙を駆けまわるつむじかぜ、ドロッチェでした。
仲間もたくさんいて、メカニックだったりスピードファイターだったり、役割が明確になっていて、楽しそうな怪盗団です。
一人一人個性があって、良さを語りたいとも思うのですが、ものすごい時間がかかるため割愛する事とします。

セリフの暖かさ、キャラクターの個性を反芻して考えているうちに、ひとつ夢ができました。
将来子供ができたらこの作品を一緒に遊びたいなと。

そして、その子の好きなものも段々とできていくと思いますし、今度はその子の好きなものを好きになっていけたらこれ以上なく幸せなんじゃないですかね。

今はもっと多くのものに触れ、好きなことを増やしていこうとそう思いました。

本当に長くなりましたが、ここまで読んで頂きありがとうございました。
考えて書くだけでなく、どんな乱文でも好きなことを書くって気持ち良いんですね。

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